編集

ドット絵ドラクエの完成版!ドラゴンクエスト6(スーパーファミコン)の紹介と思い出&熱い感想【SFC】

こんにちは!


2Dドット絵の最高峰でドラクエの集大成だったスーパーファミコン版『ドラクエ6』!

タイトルサムネイル

今回の記事をオススメしたい方
  • スーファミ版ドラクエ6が好き
  • スーファミ版ドラクエ6について知りたい
  • スーファミ版ドラクエ6を遊んだ本格的な感想を知りたい
僕は『クロノ・トリガー』の記事を「スーファミPS1DSスマホSteam」と5機種分書いたあとの今年(2025年)4月下旬に新たな題材を探していて、ふと頭の中にクロノ・トリガーと同じ1995年発売の『ドラクエ6』のことが頭に浮かんだ。

僕は『ドラクエ』はどちらかというと5のほうが好きだけど、実は発売日に購入してリアルタイムに遊んだ初めてのドラクエは6だったので、当時の思い出や書けることはたくさんある!

それならば「スーファミ版ドラクエ6の紹介と感想を書いてみるか!」という思いつきから全ては始まった。

というわけで今回は「ドラクエ6(スーファミ)の紹介」「ドラクエ6を購入した思い出」「ドラクエ6を遊んだ感想(レビュー)」「ドラクエ6(スーファミ)と他バージョンとの比較」「ドラクエ6(スーファミ)のネットでの中古価格」などを書いた記事です。

ドラゴンクエスト6(スーパーファミコン)とは?

『ドラゴンクエスト6(スーパーファミコン)』は1995年12月9日に『エニックス(現スクウェア・エニックス)』よりドラゴンクエストシリーズ6作目として発売された『スーパーファミコン』用のRPG。最初に発売されたオリジナルのドラゴンクエスト6(以下ドラクエ6)でもある。

開発元は前作5までの『チュンソフト』から新たに『ハートビート』に変更されている。

※ハートビートはチュンソフト時代にドラクエ3~5のプログラムやディレクションを担当していた『山名学氏』が独立して設立した会社。

スーファミ版ドラクエ6のパッケージ


ドラクエ6(スーパーファミコン)は1995年の発売当時に大ヒットして320万本以上売れたすごいゲーム。2025年現在では『ニンテンドーDS』と『スマホ(iPhone/Android)』でリメイク版も発売されている。

DS版ドラクエ6とスマホ版ドラクエ6


ドラゴンクエスト6のゲーム内容
主人公と仲間たちが2つの世界を行き来して、世界の謎に迫っていくストーリー。序盤はスピーディーに進行し、中盤からプレイヤーの自由度が広がる展開が新鮮だった。

グラフィックは2Dのドット絵で作られたドラクエとしては最高峰の美しさで、イベントシーンの演出面も大幅にパワーアップした。戦闘ではモンスターがシリーズで初めて動くようになり迫力が上がった。

音楽は前作と比較して本当に同じハード?と思うぐらい音色が綺麗で臨場感が増している。

成長システムは『ドラクエ3』以来の職業&転職システムが復活して、今作ではレベルとは別に職業の熟練度という概念も導入された。

ドラクエシリーズではお馴染みの『ふくろ』というアイテムが無限に入る、便利な持ち運べる預かり所が初めて登場したことでも有名。

ドラクエシリーズは1986年~1992年までの6年間に5作目まで発売するハイペースぶりだったけれど、ドラクエ6からは発売まで3年以上かかるようになった。(もっとも『ドラクエ5』の翌年1993年に『ドラクエ1・2』というリメイク作品が発売されているけれど)

僕がドラクエシリーズを追うようになったのはドラクエ6からと遅かったせいで、ドラクエ本編の新作は「何年も待たされる」というイメージが強い。


ドラクエ6(スーパーファミコン)の定価は以前に記事を書いた『クロノ・トリガー』と同じく定価(希望小売価格)が11,400円で、ゲームが一番高かった時代に発売されたドラクエだった。

ドラクエの定価トップ3のグラフ

こうして歴代ドラクエの定価が高いトップ3を並べてみると、いまだに30年前のドラクエ6が1位でマジか!とあらためてびっくりする。


定価が高い理由はこれもクロノ・トリガーと同じく32MB(メガビット)という大容量のロムカセットを採用しているのが要因のひとつと言われていて、ドラクエ6はその大容量ロムカセットの恩恵を受けて前作から凄まじいクオリティアップを果たしているので、定価の高さに見合う価値は提供していたとも言える。

ドラクエのROM容量比較グラフ
ドラクエ6は5の3倍、4の8倍の容量だった


ただ、当時の子ども(買い与える大人)の立場では、だからと言って10,000円超えは高すぎる!というのが本音だったとは思うけどね。

ドラクエ6(スーファミ)を購入した時の思い出

ここでは1995年当時に僕が『ドラクエ6』を購入する時の思い出をまとめています。
購入した時の思い出
  • 初めてリアルタイムで発売を体験した新作ドラクエ
  • 初めて&唯一の10,000円超えで購入したゲームソフト
  • 初めてゲームクリエイターの存在を意識したゲーム
ドラクエ6は初めてリアルタイムで発売を体験したドラクエの新作だった!

『ドラクエ6』は『ドラクエ5』からドラクエを知った僕が初めて発売前から情報を追って、発売日が来るのを楽しみにしていたゲームなので、僕がゲーム好きになった原点でもあるし、特に思い入れが深いゲーム。

ちなみにもう1つ発売までを楽しみにしていたゲームを挙げるならば1997年発売の『PS1』の『FF7』。

1995年当時は今と違って雑誌でしかゲームの新作情報は得られなかったので、『Vジャンプ』という今でも存在するジャンプ系の月刊誌に掲載されるドラクエ6の情報を毎月楽しみに見ていた。Vジャンプを発売日に購入するようになったのもドラクエ6がきっかけだった。

Vジャンプ




ドラクエ6は初めて&唯一の10,000円超えで購入したゲームソフト!

僕はドラクエ6を僕の過去の話ではよく登場する昔よく行っていた『ジャスコ(現イオン)』で発売日に購入した。ちなみに予約したどうかまでは覚えていない。

購入価格は定価の11,400円+税よりは多少値引きされていたと思うけど、それでも10,000円超えで購入したことを覚えている。僕は当時10代だったので、親に買ってもらったわけだけど「よく買ってくれたよな...」と今思い出すと感心する。

一万円のイメージ

あれからもうすぐ30年が経とうとするけれど、実はドラクエ6は僕が購入した初めての10,000円超えのゲームソフトでもあるし、唯一の10,000円超えで購入したゲームソフトでもある。

ちなみにドラクエ6と同じ時代のスーファミソフトは定価は高いものの、少し待てば値が下がった新品や中古が安く購入できたという事情もあった。



ドラクエ6は初めてゲームクリエイターの存在を意識したゲームだった!

ドラクエ6が発売した年(1995年)の何月号かのVジャンプに「ドラクエ6の映像入りのVHSビデオ」が応募者全員にプレゼントという企画があった。

Vジャンプ応募者全員サービスのVHS

1995年当時は今と違って『Youtube』もないので、ゲームの映像を見るには実際に遊ぶか、テレビで流れるCMを見るかというぐらいしか手段がなかったので、発売前のゲームの映像がたっぷりと見れるというのは超貴重だった。僕も発売前にドラクエ6の映像が見たい!と思ったので、この応募者全員プレゼントのVHSビデオに飛びついた。

※応募者全員プレゼントとは代金の代わりに指定の金額の切手を同封して応募すると、引き換えに商品が送られてくるというもの

ビデオの映像は「イベントシーンの紹介、キャラクターの紹介、戦闘の紹介、クリエイターインタビュー」という構成になっていて、20分未満の内容だったけど、ドラクエ6の期待が膨らむようなワクワクする内容だったので、僕はドラクエ6の発売前に繰り返し何回も何回も見ていた記憶がある。

※ビデオの映像は今でいう公式トレーラー動画みたいなもの

クリエイターインタビューは『シナリオ・ゲームデザインの堀井雄二氏』『音楽のすぎやまこいうち氏』『プログラムの山名学氏』の3名が顔出しをして、結構長めに話をされていたので、僕はこの時初めて「この人たちがドラクエを作っているのか」とゲームの制作者(クリエイター)の存在を認識することができた。

ちなみにそれまでの僕はゲームメーカーとか誰がゲームを作っているかはあまり興味がなかった。

この御三方の中では今でもシナリオ・ゲームデザインの堀井雄二氏は表舞台に出ているけれど、1995年当時はタモリみたいなサングラスをかけて渋い印象だったのに今は明るくて年齢の割には若々しい感じなので、どこかのタイミングでイメチェンしたのだろうか?

ドラクエ6(スーファミ)を遊んだ感想

ここでは僕が『ドラクエ6(スーファミ)』を遊んだ感想や発売当時の思い出、考察などをたっぷりと書いています。

ドラクエ6(スーファミ)を遊んだ感想

グラフィックは2Dのドラクエの完成形!

グラフィックのクオリティが上がって2Dの『ドラクエ』は完成した!

『スーファミ』初期に発売されたゲームはどれも『ファミコン』に毛が生えたようなグラフィックだったけれど、1994年ぐらいからの『スーファミ』のゲームは2Dゲームの完成系とも言えるぐらい美しいグラフィックに進化していた。

※個人的には1994年発売の『スーパーメトロイド(任天堂』と『ファイナルファンタジー6(スクウェア)』あたりからグラフィックのクオリティが上がってきたような気がする。

その流れは『ドラクエ6』も例外ではなくて、発売前の雑誌の画面写真を見るだけでも前作『ドラクエ5』と比較にならないぐらいグラフィックが美しくなっているのがわかるほどだった。


僕は最初に6のオープニング(焚き火シーンから始まり、『ムドーの城』まで向かうまで)を見ただけで、グラフィックの美しさ、効果音や音楽の迫力、演出のパワーアップを感じて、ここだけで前作5を「遥かに超えていている!」と確信したぐらい。

オープニングの焚き火のシーン

グラフィックは具体的には『ドラクエ5』と比較してより細かく色鮮やかになり、キャラクターもよく動くようになってイベントシーンの演出が派手になった。さらに霧がかかった場面や夕暮れの場面も登場するようになって、光と影のコントラストがより繊細に表現できるようになった。中でも僕は主人公の家から外に出た時に光が差す演出が印象的で、今でも記憶に残っている。

主人公の家から出るシーン

ドラクエは7からは3Dグラフィックも使うようになったので、僕は全て2Dグラフィックで作られたドラクエの中では6が完成系であり、発売から30年たった今でも最高峰だと思っている。2Dのドット絵グラッフィックは古くならないので、今でも綺麗に見える。

同じスーファミでのリメイク『ドラクエ3』の方が2Dグラフィックのドラクエの完成系との声もあるけれど、リメイクドラクエ3は6をベースに作られているので、僕はドラクエ6を推したい。

ゲーム中での仲間は影が薄い

仲間は個性的なビジュアルで目立っていたけど、ゲーム中では影が薄い!

ドラクエ6の仲間たち『ハッサン、ミレーユ、バーバラ、チャモロ、テリー』はそれぞれ個性的なビジュアルで、発売前からその姿が発表されていたこともあって、とても目立っていた。

仲間のイラスト(パッケージ裏面)

でも、ゲーム中ではテリーを除けば全員中盤までに仲間になってしまうこともあってセリフが少なくて影が薄かった。

主人公とハッサンは境遇や過去も十分に語られていたと思うけど、バーバラは謎が多いし、ミレーユとテリーに過去に何かあったような匂わせがあるぐらいで具体的にはゲーム中では語られなかった。チャモロなんて仲間になったタイミング以外ではセリフがあった記憶がない。

『ドラクエ4』も6と同じく仲間が個性的でお馴染みだけど、4はどの仲間も主人公として操作する章があるのでセリフは少なくても個性を感じやすくて、愛着も持ちやすかった。ドラクエ6はその辺が上手くいかなかったように感じる。

ファミコン版ドラクエ4のパッケージ裏

『鳥山明氏』がせっかく個性的な仲間のデザインを生み出してくれたのにそのポテンシャルを活かせず勿体ないな...と初めて遊んだ当時から僕はそのモヤモヤがあった。

設定は魅力的だけど、ストーリーの印象は薄い

世界が2つある設定は魅力的だけど、ストーリーの印象は薄い!

『ドラクエ6』は謎めいた2つの世界を行き来して進行していくストーリーだったので遊んでいてワクワクしたけれど、2つの世界の謎と真相はゲーム中ではあまり語られなかったので、個人的にストーリーの印象は薄かった。

下の世界が見えるシーン

一応、ゲーム中で『上の世界』と『下の世界』の関係については説明されていて、当時子どもだった僕はそれをなんとなく理解したけれど、ストーリーの細かい部分の疑問は残ったので、スッキリとしなかった。

たとえば主人公以外の仲間で「バーバラを唯一パーティーから外せないこと」が最後まで謎だった。他のドラクエシリーズでは主人公以外を外せないことがないので、何かあると思ったのにね。

さらにエンディングのラストシーンも唐突に登場したあるものが抽象的に表現されるので、当時僕は「え?これはどういうこと...?」と唖然としたのを覚えている。でも、エンディングで流れる『時の子守唄』は名曲!


全体的なストーリーを見ていくと、『魔王ムドー』を倒すまでの序盤は「2つの世界の謎、主人公や仲間たちの旅の目的」が上手くマッチしていて、ストーリーがとても盛り上がるけれど、転職ができる中盤からは6のテーマではある「自由な発見の旅」としては面白くなる反面、ストーリー的には主人公たちが「なぜ旅をしているのか?」という目的が弱くなってきて、そのままラストを迎えてしまう印象。

上の世界のダーマの神殿
ダーマの神殿が登場してからゲームの流れが変わる


ただ、中盤以降も主人公たちではなくて、世界各地のゲストが主役になるエピソードは世界が2つある設定を上手く活かしているので、魅力的で良くできている。考えてみると、続編の『ドラクエ7』も似た傾向がある気がする。

ドラクエ6は前々作4、前作5と続いてきた『天空シリーズ』の完結編のはずだけど、あまり天空シリーズという感じもしないし、具体的な繋がりも感じない。

強いてい言うならば「この城がのちの天空城になったのか?」「この装備がのちに天空装備と呼ばれるようになったのか?」という匂わせ程度の要素はある。

同じ天空シリーズの4や5は主人公たちの旅の目的とゲーム全体のストーリーが自然な形で融合していたけれど、6は主人公たちの旅の目的と2つの世界の謎と天空シリーズとしての設定が分離していて、バラバラになってまとまりがない気がする。

もしかしたら、バーバラの存在がその3つの合わせるための「鍵」だった気もするけれど、上手くいかずに途中で止めたのかな?

バーバラのドット絵

それとも、ハッキリと全部を説明するよりはプレイヤーに設定や繋がりを匂わせて、想像させる余地を残した可能性もあるのかしれない。そうだとしても、僕は6のストーリーの説明不足はすごくもったいない気がしてしまう。

音楽がキレイで迫力がある音になった

作曲者『すぎやまこういち氏』も絶賛するほど音楽がパワーアップしている!

『ドラクエ6』の音楽は前作5やリメイク1と2と同じ『スーファミ』のゲームとは思えないぐらい進化を感じる。

僕は初めて6の音楽を聴いたときは「音がキレイで迫力がある」と感じた。具体的には鳴る音色が増えて、表現が豊かになって深みを感じるようになった。そのおかげかゲーム音源なのにまるでオーケストラの演奏のように感じる曲もある。

1995年当時僕はソニー製の14型のモノラルブラウン管テレビ(いわゆる昔の典型的なゲーム用テレビ)でドラクエ6を遊んでいたけど、そんな音の違いなんてわからんだろ...という環境でも「前作と明らかに違う」と感じるぐらい音楽が進化していた。

ブラウン管テレビのイメージ


実はVジャンプ緊急増刊『ドラゴンクエスト6抜群スーパーガイド』という丸ごと1冊ドラクエ6を特集している雑誌の中の「開発者座談会」でも音楽担当のすぎやまこういち氏が6の音楽を以下のように絶賛していた。

Vジャンプ増刊号の開発者座談会

すぎやまこういち氏のドラクエ6の音楽に関する発言まとめ
  • 今回はサウンドドライバー(シンセの音をスーファミ用に変換するプログラム)の威力がすごかった
  • 6のサウンドドライバーは僕たち(サウンドチーム)がやりたいことをほとんどすべてできる能力を持っていた
  • 今までのサウンドチームはプログラマーだけだったが、今回はサウンドチームにすぎやま氏の音楽的要求や欲求を理解してくれる作曲家を2人サウンドチームに起用した
  • いい音、いい音色を作るにはメモリ(容量)の問題じゃなくて、感性が大事。
  • 今回は音楽に2メガ(2Mbit)しか使っていないけれど、いい音を出している

  • 引用元:Vジャンプ緊急増刊ドラゴンクエスト6抜群スーパーガイド ドラクエ6をつくった3人のプロの座談会より一部を抜粋して要約

すぎやまこういち氏も「ドラクエ6のサウンドドライバーの威力がすごかった、サウンドチームに音楽がわかる作曲家を2名起用したおかげで少ない容量でもいい音、いい音色になった」と話していたので、6の音楽が前作から大幅に進化したのは間違いないと思う!

ドラクエの音楽はファミコン音源の1~4のイメージが強いけれど、6からゲーム音源が大幅にパワーアップしたことでドラクエの音楽のターニングポイントにもなっている気がする。


ここでは僕の好きなドラクエ6の3曲を感想と一緒に紹介する。


『ムドーの城へ向かう』オープニングのある場面で流れる曲。

勇敢でテンションが上がるけれど「いきなりこんなクライマックスな場面から始まって大丈夫か?」というプレイヤーの不安も感じされる曲。ドラゴンの鳴き声と雷鳴のSEも楽器のように効果的に使われていて印象に残る。僕は初めて聴いた時は音の良さと迫力に度肝を抜かれた。


『エーゲ海へ船出して』は船に乗った時に流れる曲。

音色がキレイで初めて聴いた時から印象に残っている。美しくて壮大さを感じさせる。曲は静かに始まり盛り上がってまた静かになるような構成になっている。まるで海の船旅の壮大さを表しているかのよう。僕はこの曲をずっとリピートして聴いていられるぐらい好き。ドラクエ6の音源の良さを一番発揮している曲かもしれない。


『勇気ある戦い』は通常の戦闘時に流れる曲。

冒頭の「ドドドドドドドドド...」というドラム音がとにかく耳に残る。この音楽を聴くと戦闘時のモンスターが動く様子が浮かんでくる。通常戦闘の曲は一番聴くから僕はドラクエ6というと最初にこの曲をイメージする。

正直ドラクエ6は全ての曲が印象に残っているので3曲だけ選ぶのに苦労した。それだけ6はゲーム音源が飛躍的にパワーアップして曲の表現力も上がっていたのだと思う。

便利な持ち歩ける預かり所『ふくろ』が初登場

便利だけどリアルではない?持ち歩ける預かり所の『ふくろ』が初登場!

『ドラクエ6』はシリーズではお馴染みになったアイテムをいくらでも入れておける持ち歩ける預かり所の「ふくろ」が初めて登場した。

説明書のふくろの紹介

ふくろはゲーム中のアイテムを全種類入れることができる(1種類あたりの個数は99個まで)のに移動中ならば常に取り出せるので、冷静に考えるとありえない存在でリアルではない。

似たものに例えると『ドラえもん』の四次元ポケットのような存在だから、ゲームだとしてもちょっと変。

※似たような存在として『バイオハザード』のアイテムボックス(全てのボックスが繋がっていて、アイテムを出し入れできる)がある

1995年の発売当時の僕は子どもだったから「アイテム管理が便利になって嬉しい!」と違和感なく受け入れてしまったけれど、当時はふくろの存在に賛否はあったのだろうか?


考えてみると、前作『ドラクエ5』までは仲間の限られた所持数で必要なアイテムの管理をして、そこからはみ出した不要なアイテムを預かり所に預けるという流れが煩わしかったので、さらにアイテムの種類が増える『ドラクエ6』ではこのやり方は限界だと感じて、開発側はユーザーの利便性や遊びやすさを優先してふくろを導入したのかもしれない。

考えてみると、6以前のドラクエはアイテムを上手く管理することもゲーム攻略の一部だった気がする。

ドラクエ4とドラクエ5のイメージ
特に仲間が多いドラクエ4と5はアイテム管理が煩わしかった


その気になれば「ふくろ」に序盤から回復アイテムの『やくそう』を99個持つこともできるので、冒険の旅の緊張感が薄くなるというゲームにとってのマイナス面もあるけれど、それ以上にアイテム管理が便利になるというプラス面が大きすぎてドラクエにとって「ふくろ」はなくてはならない存在になったと思う。

僕はもはや『ふくろ』がないドラクエは考えられない。

職業・転職システムは3とは別物になった!

「職業・転職システム」は『ドラクエ3』とは全く違う形に進化した!

『ドラクエ6』に搭載された「職業・転職システム」は社会現象を巻き起こした偉大なドラクエ3以来だったので、ユーザーの期待も大きかっただろうし、僕も「どんな感じになるのだろうか」とワクワクしていた。

ファミコン版ドラクエ3

でも、いざドラクエ6が発売してフタを開けてみると3と6の職業・転職システムは全く違っていた。

ドラクエ3とドラクエ6の職業・転職システムの違い

ドラクエ3
  • 主人公(勇者)は他の職業に転職できない
  • レベル20にならないと転職できない
  • 転職するとレベルが1になりHPなどの能力値が全て半分になる
  • 魔法使い、僧侶、賢者はレベルを上げると新しい呪文を覚える

ドラクエ6
  • 主人公も他の仲間と同じく自由に転職できる
  • レベルに関係なくいつでも自由に転職できる
  • 転職してもレベルは1にならない
  • 転職すると能力値が変化する(無職の状態のベース能力値にプラス&マイナス補正がかかる)
  • 職業熟練度という職業レベルを上げることで新たな特技や呪文を覚える
  • 職業熟練度は今のレベル基準で弱くない敵と指定の回数の戦闘することで上がる

ドラクエ3の転職は「レベル20にならないとできない、転職するとレベル1に戻る、能力値が全て半分になる」などの条件が厳しくてリスクを伴うので、慎重にタイミングを見極める必要があった。つまり遊び半分に転職するとかえって弱くなってしまう諸刃の刃だった。

現実の職業や働き方にたとえるならば「キャリアを積んだ職種の正社員から全く未経験の職種に転職する」ようなイメージなのかもしれない。


一方でドラクエ6の転職は「自由にいつでも転職できる、転職してもレベルは1にならない、レベルと職業レベルは別」など自由度が高くノーリスクで色んな職業を気軽に経験できようになっている。

現実の職業や働き方にたとえるならば「自分に合った仕事は長く続けて、合わない仕事はすぐに辞めるような自由度が高いフリーター」のようなイメージなのかもしれない。(現実のフリーターはそんなに甘くはないけれど)

このドラクエ3の「リスクを伴い慎重さが必要な職業・転職システム」とドラクエ6の「自由度が高くノーリスクの職業・転職システム」の違いは、ドラクエ3開発時の1980年代後半とドラクエ6開発時の1990年代前半の日本人の職業観や働き方の変化が表れているのでは?というのは僕の考えすぎだろうか。


さらに主人公(勇者)は3では職業の自由が認められていなかったのに6では主人公も自由に転職ができるようになったので、主人公にもやっと「日本国憲法の基本的人権の一つ、誰もが自分の意思で自由に職業を選択し、従事できる権利」が認められるようになったということかな。(もちろん半分ジョーク)

ダーマの神殿の職業選択画面


3と6の職業・転職システムを比較すると、6の職業・転職システムは3のものを進化させたというよりは遊びやすい別の形にしたものだと言えると思う。

実際に6の1年後の1996年に『スーファミ』で発売された『リメイク版ドラクエ3』は6の職業・転職システムを採用せずに従来の3のシステムのままだったので、開発側も3と6の職業・転職システムを別物として考えているような気がする。

スーファミ版ドラクエ3

ちなみにこれだけシステムが違うのに転職するには3も6も『ダーマの神殿』という場所に行って、神官に話しかけるというのが変わらないのはドラクエらしくて僕は好き。(面倒でもあるけどね...)

職業・転職システムのせいで仲間の個性が薄い

『ドラクエ6』の「職業・転職システム」は自由度が高すぎて仲間の個性がなくなる!

ドラクエ6の職業の種類

基本職
・戦士、武道家、魔法使い、僧侶、踊り子、盗賊、魔物使い、商人、遊び人

上級職
・バトルマスター(戦士+武道家)、魔法戦士(戦士+魔法使い)、パラディン(武道家+僧侶)、賢者(魔法使い+僧侶)、レンジャー(盗魔+魔物使い+商人)、スーパースター(踊り子+遊び人)、勇者(バトルマスター+賢者+レンジャー+スーパースター)

その他
・ドラゴン(ドラゴンのさとり)、はぐれメタル(はぐれのさとり)

※上級職は()内の職業をマスターすることで転職可能
※勇者は主人公のみ()内の1つの上級職をマスターすることで転職可能
※その他の職業は()内のアイテムがあれば転職可能

ドラクエ6の職業は基本職9種類、上級職7種類、その他の職業2種類の計18種類と『ドラクエ3』と比較してバリエーション豊かになった。

ドラクエ6の職業・転職システムの特徴
  • 主人公も他の仲間と同じく自由に転職できる
  • レベルに関係なくいつでも自由に転職できる
  • 転職してもレベルは1にならない
  • 転職すると能力値が変化する(無職の状態のベース能力値にプラス/マイナス補正がかかる)
  • 上級職は基本職と比較して能力値のマイナス補正が少なく、強力な呪文や特技を覚える
  • 職業熟練度という職業レベルを上げることで新たな特技や呪文を覚える
  • 職業レベルで覚える呪文と特技は全員共通
  • 職業熟練度は今のレベル基準で弱くない敵と指定の回数の戦闘することで上がる
ドラクエ6の職業・転職システムは「仲間の誰もが好きな職業にいつでも何度でも自由に転職可能」なのが売りで、事前情報からは「とにかく面白そう!」というイメージが強くて、僕はドラクエ6で転職できるのが楽しみで仕方がなかった。

特に『基本職』をマスターすると転職できる『上級職』という存在が僕の子ども心をくすぐっていた。『バトルマスター、魔法戦士、パラディン、レンジャー』など、名前の響きがカッコよすぎたので無理もない。

僕は初プレイ時にドラクエ6を「いつダーマの神殿が登場して転職ができるようになるのだろうか?」と思いながら遊んでいたので、序盤に下の世界で滅びたダーマの神殿が登場した時は「もうすぐ転職できる!」とぬか喜びしたのは今となっては良い思い出。

下の世界のダーマの神殿
ここを見つけたときはすぐに転職できると思ったのに...


そんな転職を楽しみにしていた僕が主人公や仲間たちに選んだ職業は以下のものだった。

僕が初回プレイで選んだ主人公と仲間の職業

主人公(戦士→魔法使い→魔法戦士)
ハッサン(武道家→戦士→バトルマスター)
ミレーユ(僧侶→武道家→パラディン)
チャモロ(魔法使い→僧侶→賢者)
バーバラ(盗賊→魔物使い→商人→レンジャー)

※後から加入するアモスや仲間モンスターの職業は忘れてしまった

『主人公』「戦士→魔法使い→魔法戦士」にした理由は当時『週刊少年ジャンプ』で連載していたドラクエの設定を使ったマンガ『ダイの大冒険』に出てきた『魔法剣』という存在を当時僕がカッコいいと思っていたから。ただ、ドラクエ6には魔法剣という特技はないけどね。

『ハッサン』はとにかく物理攻撃が強いパーティーの主戦力だったので「武道家→戦士→バトルマスター」以外は考えられなかった。

『ミレーユ』は神秘的で清楚なイメージでパラディンが似合っていると思ったので「僧侶→武道家→パラディン」を目指した。

『チャモロ』は転職前から『ベホイミやザオラル』といった回復や蘇生呪文が使えたので、MPを高さを活かして攻撃呪文を使えたらより強そう!と思ったので「魔法使い→僧侶→賢者」を目指した。

『バーバラ』はMPは高いもののHPが極端に低くて戦闘で使いにくいので、馬車の待機要因として便利なフィールド特技を覚える「盗賊→魔物使い→商人→レンジャー」を目指した。

今考えると、僕は主人公と仲間の職業はそれぞれの特色を活かす職業を無意識に選んでいた気がする。

ただし、主人公は魔法戦士にしたために「バトルマスター、賢者、レンジャー、スーパースター」のいずれかをマスターしたあとに転職できる「勇者」に最短でなれずに「しまったー!」と後悔したし、バーバラは全体回復の特技『ハッスルダンス』を覚える「スーパースター(遊び人+踊り子)」を目指した方がゲームの進行が楽だったと後から気づいたりもした。


ちなみに上級職になれる条件はゲーム中で聞けたかは忘れてしまった(確認していない)けれど、説明書にはしっかりと条件(上級職になるための)載っていたりする。だから僕も最初から効率よく上級職を意識して転職できた。

僕は仲間をバランス良く色んな職業に転職させたけど、魔法使いのレベル1で覚える呪文『メラミ』が消費MP4の割には約80ダメージを与えられて使い勝手が良いので、最初に全員を魔法使いに転職させてメラミを覚えさせれば戦闘がかなり楽になる。

メラミを使っているシーン

さらに全員最初に僧侶にしてレベル1の『ホイミ』を覚えれば、全員が回復呪文を使えて回復が便利になる。この辺の自由度の高さは6の職業・転職システムの良さ!


ただし自由度は高くても、基本職は能力値のマイナス補正(ベース能力値から40~60%下がることもある)が厳しく弱いために基本職→上級職を目指す流れはどのプレイヤーでも変わらないのが残念。

しかもこの職業のプラス/マイナス補正の厄介なところは主人公をふくむ仲間全員にその職業の決められた能力値の補正がかかるということ。

職業による能力値の補正

戦士
ちから:+10%
すばやさ:-35%
みのまもり:なし
かしこさ:-30%
かっこよさ:なし
さいだいHP:+10%
さいだいMP:-65%

魔法使い
ちから:-40%
すばやさ:-5%
みのまもり:-40%
かしこさ:+20%
かっこよさ:なし
さいだいHP:-40%
さいだいMP:+10%

引用元:ドラゴンクエスト6公式ガイドブック 下巻知識編

つまり「力とHPが高い主人公やハッサン」が魔法使いになるとマイナス補正で得意分野の力やHPが大幅に下がり、元から低いMPがプラス補正で少し上がるという中途半端で弱い存在となる。

反対に「MPが高いチャモロやバーバラ」が戦士になるとマイナス補正で得意分野のMPは半減して、元から低いHPや力がプラス補正で少し上がるというこちらも中途半端で弱い存在となる。

何が言いたいかというと「主人公や仲間の能力値の適正に合った職業にしないとかえって弱くなり、ゲームの進行も困難になる」ということ。ドラクエ6の職業・転職システムの自由度の高さはプレイヤーの選択の責任を伴うものとも言えるのかもしれない。


職業熟練度を上げて覚える特技・呪文は仲間全員共通なのは平等で良い面でもあるけれど、やり込んで主人公や仲間たちがマスターした職業が重複してくるとあることに気づく。

「あれ...みんなで同じ特技・呪文を使っていないか?」ということ。

特にドラクエ6はMP消費なしで全体攻撃できる特技が強いので、仲間が複数の上級職をマスターしている状況になるとみんなで同じ『がんせきおとし』や『しんくうは』などを使うようになる。

がんせきおとしを使っているシーン

効率だけ求めればこれでも良いけれど、みんなで同じ特技・呪文を使うようになるとせっかくの仲間の個性が死んでしまう。僕はやり込むと仲間の個性がなくなってしまうのが6の職業・転職システムの最大の欠点だと思う。


たとえば、基本職の能力値のプラス/マイナス補正は仲間ごとに変えるようにして(たとえばハッサンは魔法使いにしてもMPはあまり上がらないけど、力やHPの下がり幅も少ない、チャモロは戦士にしても力とHPはあまり上がらないけど、MPの下がり幅も少ない)職業で覚える特技・呪文も全員共通ではなくて、その仲間に合ったものを覚えるようにすれば仲間の個性も維持されるようになると思う。

でも、そこまで改善してしまったら、もはやそれはドラクエ6と呼べなくなる気もするけどね!

完全に余談だけど、大人になってから6の職業・転職システムを見てみると「無職は自由で能力値が高く(個性がより活きる)、基本職という下積みは無職より全体的に能力値は下がり、キャリアを積んだ後になれる上級職は能力値が高く特別な存在」というのが現実の社会みたいでリアル!と思ってしまった。

職業熟練度とレベルがケンカしている

職業熟練度(職業レベル)のせいで『ドラクエ』のレベル上げの楽しさが半減してしまった!

『ドラクエ6』には過去のドラクエや他のRPGでもお馴染みの主人公や仲間の「レベル」と主人公や仲間の職業ごとの「職業熟練度」の2つの成長要素がある。

レベルと職業熟練度の比較

レベルは敵を倒して経験値を得ることで上がる(LV1~99まで)のに対して、職業熟練度は敵との戦闘回数を重ねることで上がる(各職業ごとにLV1~8まで)という違いがある。

さらにレベルは弱い敵をひたすら倒していても経験値が貯まれば上がるけれど、職業熟練度は主人公や仲間の現在のレベルに合った強い敵と戦わなければ上がらないという違いもある。

つまり職業熟練度は「主人公や仲間のレベルが低い→弱い敵と戦闘しても上がる」けど「主人公や仲間のレベルが高い→強い敵と戦闘をしないと上がらない」という非常に面倒な設定になっている。

ということで、職業熟練度を効率よく上げるには「なるべくレベルを上げないように戦闘回数を重なる」必要があるということ。

おまけに仲間のレベルは全員が同じではないので、戦闘する敵によっては「レベルの高い主人公やハッサンは熟練度が上がらないけど、レベルの低いバーバラは熟練度が上がる」という現象まで起こるので職業の熟練度稼ぎがやりにくくて困った。


僕は当時からドラクエは「敵と戦って経験値を稼いでレベルを上げるのが楽しいゲーム」なのに、なぜ6ではレベルアップが嬉しくない「レベルと職業熟練度がケンカするようなシステム」にしてしまったのだろうか?と疑問に感じていた。

『メタルスライムやはぐれメタル』を倒して莫大な経験値を得てレベルが上がりまくっても職業熟練度のせいであまり嬉しくないのは僕はドラクエらしくない気がする。

はぐれメタルと戦っているシーン

そうは言っても、6はレベルを上げるよりも職業熟練度を上げて、たくさんの職業をマスターして上級職になって強力な呪文や特技を覚えたほうが強くなるゲームなので、僕もレベルをあまり上げないようにしてゲームを進めていた。


後から知ってショックだったのは説明書にも「熟練度は強い敵と戦うことで上がっていき~(説明書45P)」という記述があるのに実は戦う敵の強さではなくて「戦う場所に特定の上限レベルまで熟練度が上がる」設定がされているということだ。つまり敵が弱くても職業熟練度を上げやすい場所があることを意味する。

しかも中盤以降に登場する海底などはレベル99でも職業熟練度が上がるように設定されていたりする。

この事実を知って、初回プレイ時に職業熟練度のためにレベルをなるべく上げないように気を使って遊んでいた僕の苦労はなんだったのだろうか...と唖然とした。


ゲームにはプレイヤーが見えない「内部設定」があるのは当然ではあるけれど、ドラクエ6の職業熟練度を上げる条件の「強い敵と戦う」があまりにも曖昧すぎるので、もう少しプレイヤーにわかりやすいようにして欲しかった。

他にも職業熟練度の稼ぎをしていると、主人公や仲間たちが職業レベル8(マスター)になる→別の職業に転職するという流れになるわけだけど、その度に『ダーマの神殿(上の世界)』に移動するのに手間がかかるのが嫌だった。

もっともダーマの神殿でしか転職できないのは「ドラクエらしさ」でもあるのだけどね。

でも「職業熟練度が上がるまでの戦闘回数」はダーマの神殿ではなくて、次のレベルアップまでの経験値と同じように世界中の教会で聞けるようにしても良かったんじゃないかな。

職業熟練度が上がるまでを聞いているシーン

特技のせいで呪文の価値が下がった

特技の存在感が増して、呪文の影が薄くなった!

前作『ドラクエ5』では主人公や人間の仲間は『呪文』のみで、『特技』は仲間モンスターだけしか使えなかったけれど、『ドラクエ6』では主人公や人間の仲間も特技を使えるようになった。

つまりドラクエで特技が本格的に導入されたのは6ということになる。

呪文と特技の違い

呪文
  • MPを消費する
  • 誰が使っても効果が同じ

特技
  • 一部を除いてMPを消費しない
  • 使う仲間のちからやレベルによって効果が変わるものがある

呪文と特技の最大の違いは「呪文はMPを消費するけど、特技は一部を除いてMPを消費しない」ということ。さらに呪文は誰が使ってもその効果は同じだけど、特技は使う仲間のちからやレベルによって効果が変わるものがある。

もっと詳しく説明すると、特技は『せいけんづき』のような力に比例してダメージが変わるものはレベルが上がれば物理攻撃のようにより強くなるし、『がんせきおとし』のような呪文のように敵全体に一定のダメージを与えるものはMP消費なしで連発できるという、物理攻撃と呪文の良さを併せ持っている存在と言える。

せいけんづきを使っているシーン


とにかく6では特技は便利すぎるので、呪文の存在価値が薄くなってしまった。

ドラクエの呪文は5までは特別な存在だったので、6では呪文が蔑ろにされたような感じがして悲しくなった。

特に攻撃呪文は「2のムーンブルクの王女が使うバギ(グループ攻撃)」や「3の魔法使いの序盤のギラ(グループ攻撃)やイオ(全体攻撃)」などは使えるようになると戦闘がぐっと楽になる印象的な存在だった。非力な魔法使いが強力な攻撃呪文を使えるというギャップもロマンがある。

その昔『週刊少年ジャンプ』で連載されていて数年前に再アニメされたドラクエの設定を使ったマンガ『ダイの大冒険』でも仲間の『ポップ』が『ベギラマ』を使えるようになって戦局が変わる様子が描かれていた。

ベギラマを使っているシーン

そんな特別な存在だった攻撃呪文がドラクエ6では転職前に覚える『ミレーユ』の『ヒャドとイオ』、『バーバラ』の『ギラ』、『チャモロ』の『バギとバギマ』と魔法使いの熟練度1で覚える『メラミ』以外の攻撃呪文はあまり使われないし、役に立たなくなってしまった。


過去のドラクエでは覚えると嬉しくなって大活躍する『メラゾーマ(敵1体に約190ダメージ)』や『イオナズン(敵全体に約140ダメージ)』も上級職の『魔法戦士』や『賢者』をマスターしないと覚えないので、そのころには他の特技の方が強いという現象が起きてしまう。おかげで出番もないし、使ってもMPを消費するだけで弱いという悲しい存在になっている。

でも、ドラクエ6のイオナズンを使った時の演出はカッコよくて好き。


攻撃呪文の存在価値が薄いということはMPの高い仲間の活躍の場も少なくなるというわけで、ドラクエ6では「ミレーユ、バーバラ、チャモロ」などMPの高い仲間を活かすのが難しいのも残念だった。

正直バーバラが後半のイベントで覚える特技の『マダンテ(全MPを放出して敵全体に攻撃)』はMPの高い仲間に価値を見出すために開発側が入れたのではないかと勘ぐってしまう。実際にマダンテは最大MPが高いほど威力が上がる。

マダンテを使っているシーン


さくせんでAIに戦闘を任せても特技をたくさん覚えている状態では「攻撃呪文よりも特技を優先して使う」ので、6の攻撃呪文は何のために存在しているのだろうか...と僕は思ってしまった。


ただし、仲間のHPを回復させる「回復呪文」や仲間の能力値を上げたり、敵の能力値を下げる「補助呪文」は特技に代わりのものがないために6でも大活躍する。

ドラクエ6の回復呪文と補助呪文

・体力回復
ホイミ
→仲間ひとりのHPを約30ポイント回復させる
ベホイミ
→仲間ひとりのHPを約80ポイント回復させる
ベホマ
→仲間ひとりのHPを一気に最大値まで回復させる
ベホマラー
→仲間全員のHPを約100ポイント回復させる
ベホマズン
→仲間全員のHPを一気に最大値まで回復させる

・蘇生回復
ザオラル
→50%の確率で死んだ仲間を復活させる
ザオリク
→確実に死んだ仲間を復活させる

・守備力増強
スカラ
→仲間ひとりの守備力を50%上げる
スクルト
→仲間全員の守備力を25%上げる

・守備力減退
ルカニ
→敵1匹の守備力を50%下げる
ルカナン
→敵グループの守備力を25%下げる

攻撃力倍増
バイキルト
→仲間ひとりの打撃攻撃力を2倍にする

・冷熱防御
フバーハ
→敵の吐く炎や吹雪による攻撃ダメージを半減する

・呪文防御
マジックバリア
→呪文効果のダメージを軽減

『ホイミ』などの回復呪文は移動中と戦闘中の両方で使える貴重な回復手段だし、攻撃力が2倍になる『バイキルト』や後半の敵が使ってくる炎や吹雪を半減される『フバーハ』も重要な役割になってくるのは過去のシリーズと変わらない。

ちなみに昔の僕は『スカラ/スクルト(味方の守備力増強)』や『ルカニ/ルカナン(敵の守備力減退)』を使わない脳筋ゴリ押しプレイをしていて、最近になってYoutubeのゲーム実況でスカラやルカニなどの補助呪文の有効性に気づくことができた。


ドラクエ6では「一度覚えた呪文と特技はどの職業に転職しても使えるという」仕様になっているので、もしも「一度覚えた呪文はどの職業に転職しても使えるけれど、特技は使える職業が限定される」という仕様だったら攻撃呪文が活躍する道もあったのかな...と思う。

覚えている特技の一覧
特技の種類が多すぎる


ただ、この仕様では6の転職の自由度の高さや楽しさが失われるので、呪文の価値は守られてもゲームとしては窮屈になりそうな気がする。


余談だけど、6では「バイキルト+ちからためをしたあとのせいけんづき」や「MPの最大値を高くした時のマダンテ」で最大ダメージが軽く4桁超えてしまうので、5までは最大でも3桁ダメージだったのもあって呪文の存在価値が薄くなったのとふくめて、僕はドラクエらしくないなと当時から思っていた。

戦闘の難易度が高くて苦戦した

『ドラクエ6』は前作5よりも戦闘の難易度が高く感じた!

僕は前作『ドラクエ5』では雑魚敵やボスに苦戦した印象がほぼないけれど、6では特定のボスに何回も全滅させられた。

まずは序盤のラスボスともいえる『魔王ムドー』には2、3回全滅を食らった。

全滅しているシーン

ムドーは2体の部下を従えて現れるのが厄介だったし、パーティー全体にダメージを与える息系の攻撃を連発してくるので、回復が間に合わずに思うように攻撃ができずに苦戦した。

正直「こんなの勝てるのか?」と思ったけれど、『チャモロ』の初期装備でアイテムとして使うと『ベホイミ』と同程度の回復効果があって何度でも使える『ゲントのつえ』を上手く使うことで、なんとか勝てた。

しばらくしてから、僕は『ムドーの城』で入手できる使うと攻撃呪文『メラミ』の効果がある「とある武器」を活用すればムドーをかなり楽に倒せることを知って「そんなのありか?」とショックだった。

考えてみると、転職ができない序盤はムドー戦に限らず主人公たちの攻撃&回復手段が限られていたので、ボス戦は割とシビアな戦いになることが多かった気がする。


次に終盤に戦う印象深いボス『デュラン』には2回ほど全滅を食らった。

デュランは強力な単体攻撃やパーティー全体への物理攻撃を連発してくるので、この時点で主人公たちを上級職にして『ベホマラーやハッスルダンス』などの全体回復の特技や呪文を使えなければ、かなり苦戦する。

僕は当時戦った時にベホマラーは使えた気がするけど、それでも全滅していた。

そしてデュラン戦で全滅すると『伝説の装備』を取られてしまうという、プレイヤーにとって嫌なペナルティがあったのを覚えている。全滅して集めた装備まで取られるという屈辱。

全滅した場合は、リセットして伝説の装備がある状態で再戦すれば良かったのに当時の僕は全滅したのが悔しくて、なぜか伝説の装備がない状態でデュランに挑んで余計な苦労をしていた。

スーファミのリセットボタン
リセットして再戦した方が楽だったはず

今考えるとよくわかない判断だったけれど、僕の意地だったのかもしれない。


今回デュランのことを書いていて思い出したけれど、デュランと戦う前には前座で2回戦闘をする必要があって、その1回目に戦う2体のうちの1体の『キラーマジンガ』というモンスターの攻撃がとにかく脅威だった。

キラーマジンガ

どれぐらい脅威かというと、攻撃を1発食らうとHPや防御力が低い仲間は一撃でやられるぐらい。

キラーマジンガの攻撃があまりにも強すぎるので「これは負けイベントか?負けても進行するのか?」と錯覚するぐらいだった。ある意味でデュランよりもインパクトは上。

思えばドラクエ6はキラーマジンガのようなボスではないイベントで固定の戦う敵が「とんでもなく強い」と感じることが多かった気がする。

当時の僕は単純にゲームバランスの調整がおかしいと思っていたけれど、今冷静に考えるとドラクエ6はレベル以外にも職業の熟練度を上げて主人公たちを強化することができるから、開発側はあえて強いと感じる敵を配置していた可能性もありそう。


ちなみにラスボスに関しては、僕は十分に強くしてから挑む慎重な性格なこともあって、苦戦はしなかった。でも、4や5のラスボスと比較するとしつこいし、本気でこちらを殺しに来ている気がするので、低レベルで戦ったら相当苦戦しそうではある。

雑魚敵も序盤の『ムドーの島やムドーの城』以外では苦戦した記憶はなかったけれど、今回この記事を書くためにドラクエ6を遊んでみたところ、最初のダンジョンの敵に全滅されられたので、2025年現在の感覚では意外と雑魚敵も強いと思った。

2つの世界の移動が不便

2つ世界の移動が不便なのは、わざとそうしているのだろうか?

『ドラクエ6』は2つ世界を行き来してゲームが進行していくのが最大の特徴だった。

『ドラクエ』シリーズではおなじみの呪文『ルーラ』を使えば、一度訪れた町や城などに一瞬で移動できる。便利なこの呪文は、シリーズを通して移動の快適さを支える存在だ。

ルーラを使っているシーン


しかし、6では「上の世界⇔上の世界」と「下の世界⇔下の世界」の同じ世界の場所同士はルーラで移動できるけれど「上の世界⇔下の世界」という世界を跨ぐ場所の移動はルーラではすることができない。別の世界に行くには「ある特定の井戸や階段や穴」などを使う必要がある。

フィールドにある階段

当時僕は子どもながらに「2つの世界の移動が面倒くせぇ...なぜルーラが使えないの?」と疑問に思っていた。

ちなみに別の世界に移動できる井戸や階段や穴は世界中に点在しているけれど、ほとんどの人はルーラで移動しやすい『ダーマの神殿』の井戸から行き来していたんじゃないかと思う。


ここでは、なぜルーラで2つの世界を移動できない仕様にしたのかを考えてみたい。

まず『スーファミ』のハードの制約の可能性は『ドラクエ5』や『リメイクドラクエ3』でゲーム終盤に登場する別世界にルーラで移動できるので、この説は薄いと思う。

次にゲームの演出として「意図的に2つの世界の移動を不便にしていた可能性」だけど、これは僕はありそうだと思っている。

2つの世界の移動を面倒にすることで、ユーザーに2つの世界の関係性を考えさせる狙いやミステリーの謎解きのように「あれ?今どっちの世界に居たっけ...」とユーザーを混乱させて楽しませようとする意図もあったのかもしれない。

実際に僕も初回プレイ時は今、自分が2つの世界のどちらにいるのかわからなくなったことがあった。遊んでいるうちに2つの世界のフィールドの色合いや音楽の違いに気づくのだけど、初回プレイではそんな細かい部分まで気が回らない。

微妙に異なる上と下のフィールド

もしこれが意図的な演出で移動を不便にしているのならば「ここまでするのか!」と感心せずにはいられない。でも『ドラクエ6』を何周も遊んだり、やり込んでいるとこの演出は裏目に出て「単純に移動が面倒」というだけになるので、惜しいなとも思う。

ちなみにリメイク版である『ニンテンドーDS版ドラクエ6』では2つの世界を跨ぐ移動がルーラでできるように改善されていたので、開発側もスーファミ版の不便さを反省して改善したのかもしれない。

乗り物がたくさん登場する!

『ドラクエ6』はシリーズ最多の乗り物が登場する!

ドラクエ6には過去のシリーズで登場した『馬車、船、まほうのじゅうたん』も合わせて全7種類の個性的な乗り物が登場する。おそらくシリーズ最多の登場数!

ドラクエ6の乗り物一覧

馬車
→最大8人まで一緒に旅をできる

→海を移動できる

ひょうたんじま
→海を移動できる、島の中に入れる

空とぶベッド
→低い場所を飛ぶことができる

まほうのじゅうたん
→低い場所を飛ぶことができる

海底を移動できる船(仮名)
→海底の中を移動できる

高く飛べる乗り物(仮名)
→高い場所を飛ぶことできる

※ネタバレ防止のために説明書に載っていない乗り物は仮名。
※乗り物の定義によっては船と海底を移動できる船は同じものという見方できる。

僕は特に『空とぶベッド』と『ひょうたんじま』が遊び心を感じて好きだった。

『まほうのじゅうたん』は畳んで持ち歩けるのに「空とぶベッド」はフィールドに置いておくしかないというのも変なところがリアルでユニークだった!

空とぶベッドで飛んでいるシーン

「ひょうたんじま」は島の中に入ることもできて、そこには宿屋があるので、乗り物というよりは移動できる島という感じでワクワクした!海の音楽である名曲『エーゲ海に船出して』が流れるのもたまらないポイント。

ひょうたんじまで海を移動しているシーン

ちょうどドラクエ6の発売数年前の1991~1993年にNHKの人形劇でお馴染みの『ひょっこりひょうたん島』のリメイクが放送されていたので、ひょうたんじまのモチーフは「ひょっこりひょうたん島」だったりするのだろうか?


「船」と「ひょうたんじま」は海を移動する乗り物、「まほうのじゅうたん」と「空とぶベッド」は低い場所を飛ぶ乗り物なので、役割が重複していうように見えるけれど「ひょうたんじま」と「空とぶベッド」は上の世界の乗り物、「船」と「まほうのジュウタン(上の世界でも使えるけれど)」は下の世界の乗り物と使える世界が分かれている。

さらに「空とぶベッド」と「ひょうたんじま」が「なぜ上の世界の乗り物か?」と考えると、世界の謎も見えてくるようになっている。


そして、『海底の中に入れる船』もかなりのインパクトがあった。

船で海底を移動しているシーン

僕は最初見た時に「6は世界が2つあるのにさらに海底にも舞台が広がるのか!」「ついにドラクエでも海底に行けるようになった!」とえらく興奮したのを覚えている。

ちなみにライバルのRPGであるFFは3作目の時に先に海底を冒険の舞台にしていた。


思えば、2001年の『FF10』以降の3Dグラフィックでリアルな世界を舞台としたRPGは自分で操作できる乗り物が減ってしまったけれど、昔のフィールドがあるRPGは「どんな乗り物が登場するのか?」というのが遊ぶ時の楽しみだったし、そんな乗り物たちは子ども心をくすぐる存在だった。

2001年に発売したFF10(PS2)

僕もRPGに登場する空飛ぶ乗り物には特に強いあこがれとロマンを抱いていた。空飛ぶ乗り物が手に入るとラストが近いのかも?というそんな目安にもなっていた。ああ、思い出すと懐かしい!

モンスターが動くようになった

戦闘中のモンスターが攻撃時にいきいきと動くようになった!

『ドラクエ4や5』ではラスボスや一部のモンスターのみ動くことがあったけれど『ドラクエ6』はボスをふくめた全モンスターが攻撃時に動く(いわゆるアニメーション)ようになった。

『スライム』はぷるぷる..と動いてカワイイ、『ファーラット』はクルクルと丸まってやわらかそう、『リップス』は唇でブチュっとしてきてキモい、『ボストロール』は思っきり棍棒を振るって来て痛そう..など動きのおかげでドラクエのモンスターがより生き物として身近に感じられる。

ファーラットが動いているシーン

しかもモンスターによっては呪文と物理攻撃、物理攻撃とブレス攻撃など複数の攻撃方法を持っている場合は動きも2,3個あるので、凝っているな...200種類近いモンスター全部の動きを作るのは大変だっただろうなと、大人になってからだとその作業量の多さに圧倒される。

作業量が多いイメージ

もちろん1995年の発売当時に遊んだ子どもの僕は純粋に「モンスターが動くのはスゴイ」と思っただけだった。

ただ、最初は純粋にモンスターの動きの豊かさに感動していただけだったけれど、慣れてくるとモンスターが攻撃時にいちいち動くのが戦闘のテンポを悪くしていると感じて、動きが煩わしく思うようになるという悲しいオチもあった。人間は慣れる生き物だし、すぐにありがたみを忘れてしまう。

『モンスター仲間システム』はスケールダウンした

モンスター仲間システムの続投は嬉しかったけれど、スケールダウンして微妙に不便になった!

前作『ドラクエ5』で好評だったスライムなどの敵モンスターを仲間にするモンスター仲間システムが6でも登場。

レッサーデーモンが仲間になるシーン

『ドラクエ6』で仲間になるモンスターは全18種類で5の全40種類からスケールダウンしてしまったけれど、モンスターの仲間も職業に就いて転職することができるので、育成の自由度はより上がっている。

ただし、仲間モンスターには属性攻撃などへの耐性はあるものの、前作『ドラクエ5』のように特別な呪文や特技を使えるわけではないので個性が薄く感じられた。人間の仲間とあまり変わらない。


モンスターを仲間にするには5と同じく仲間にしたいモンスターを最後に倒すことの他に6では新たに戦闘に参加している仲間の誰かが『まものつかい』の職業に就いている必要がある。

まものつかいになっているバーバラ

さらに全18種類のモンスターを仲間にするには「まものつかい」をマスターする必要もあって、僕は当時子どもながらに「なぜ?こんなに面倒にしたのだろうか」と思った。

モンスターを仲間にする条件を満たしても戦闘終了後に仲間になる確率はモンスターによって「1/2、1/4、1/16、1/32、1/64、1/256」と設定されていて、例えばスライムならば1/2の確率で、はぐれメタルならば1/256の確率で仲間になる。そう!完全なる運任せのランダムというわけ。

ガチャのイメージ
ガチャの当たりを引くイメージに近い


モンスターが仲間になるのが完全な運任せというのは戦闘後に「仲間になるかも?」というワクワク感があるのは良い面だけど、すんなり仲間になる時と全然仲間にならない時の落差が激しく、特定のモンスターを狙って仲間にする場合は、なかなかしんどいシステムでもある。

特に『はぐれメタル』のような仲間になる確率が1/256で逃げるために倒しにくいモンスターを仲間にしようとすると、本当に地獄を見る。運が悪いと1ヶ月毎日挑戦していても仲間にならないこともある。


この運任せの確率で仲間になるのは『ドラクエ5』も同じで、おそらくユーザーから賛否両論の意見があったと思うけれど、ユーザーフレンドリーなドラクエにしては珍しく続編の6でも仲間にしやすくする救済措置がなかったのは意外だった。

考えてみると、前作『ドラクエ5』は主人公がまものつかいで、ゲームの中盤に人間の仲間が少ない事情もあって、モンスター仲間システムはゲームに不可欠だったけれど、『ドラクエ6』は人間の仲間が沢山いるので、モンスターの仲間は必須ではないこともあって「取って付けた要素」のようにも感じられた。

開発側は前作で好評だったからやり込み要素やファンサービスのつもりで入れたのかもしれない。

細かい不満はあったけれど、1995年当時の僕は「スライムナイトが初登場のダンジョンで仲間にならないのはおかしい!」「ルイーダの酒場の人数制限のせいで全18種類のモンスターを一度に仲間にしておけないのが悲しい」などと言いつつ、ドラクエ5の仲間モンスターシステムが大好きだったので、6にも導入してくれただけで嬉しかったし、初回プレイ時から色んなモンスターを仲間にしようとやり込んでいた。

楽しいけどもどかしい『スライム格闘場』

自分が育てたスライムが出場できる新要素『スライム格闘場』はワクワクした!

『ドラクエ6』では『まものつかい』の職業で仲間にしたスライム系モンスターが出場できる勝ち抜きバトルの『スライム格闘場』が新たに登場した。

スライム格闘場

出場できるスライム系モンスターは『スライム、ホイミスライム、スライムナイト、キングスライム、はぐれメタル』の5種類。

ルールは出場したスライムが1体で敵モンスターと連続3回戦って、全て勝てば賞品としてアイテムがもらえるというもの。出場ランクはA~Hと8ランクあって、ランクが上がるごとに戦う敵モンスターも強敵になっていく。


僕は当時ドラクエの仲間モンスターシステムが大好きだったし「自分で仲間にしたスライムを育てて格闘場に出場できるなんて、たまらん!」とワクワクしていた。

ただ、実際にスライム格闘場に出場してみると「出場したスライムに直接指示は出せず見ているだけ」ということに気づき、少しがっかりした。


しかもスライムのAI(オート戦闘)はあまり賢くないのか、プレイヤーが使って欲しい特技や呪文は使わないし、回復のタイミングも適切でないので、プレイヤーが指示すれば勝てる敵モンスターにも負けることが多くて「もう、なんだよー」ともどかしかった。今考えると、これはこれで開発側の狙いなのかもしれないけれどね。

でも、せっかく自分で育てたスライムが出場できるんだから、プレイヤーが上手く指示や介入をすれば少し強い敵も倒せるみたいな要素が欲しかったな。『ドラクエ3』のモンスター格闘場で「自分が賭けたモンスターの勝利を信じて見ている」のと同じなのはさすがにないよ。


ちなみに僕は当時「スライムナイト」を育てて、スライム格闘場に出場していた。

スライムナイトのドット絵
ドラクエ5を遊んだ人には馴染み深いスライムナイト

スライムナイトを選んだ理由はスライム系の中では装備品が豊富なのと『ドラクエ5』のスライムナイトが超有能で強かったから。ただ、6のスライムナイトは弱体化していたので無難ではあるけど、あまり強くないというオチはあったけどね。

AIが賢くないせいで、GやHの高ランクはスライムナイトのレベルをかなり上げて職業は上級職(バトルマスターとか)にして、強い装備でガチガチに固めるというゴリ押し戦法でやっと勝てたような記憶がある。

戦闘のウィンドウが半透明になった!

戦闘時のウインドウの背景が半透明になった!

僕は『ドラクエ6』の発売前に雑誌で戦闘画面の写真を見た時に「ドラクエ5と何か違うな...」と思った。

そう!実は『ドラクエ6』は戦闘時のウィンドウが半透明になって、背景が透けて見えるようになっていたので、その部分に違いを感じていた。

半透明になった戦闘中のウィンドウ

『ドラクエ』の戦闘画面はファミコン版のウィンドウもふくめての黒背景の印象が強いのでドラクエ6の発売当時は違和感があった人もいたかもしれないけれど、僕は背景が半透明になったことで戦闘の臨場感がアップして、特技や呪文の派手な演出が今の言葉でいうなら「映える」ようになったので「半透明のウィンドウはカッコいい」と普通に受け入れていた。

イオナズンを使っているときのシーン
イオナズンの演出が一番半透明ウィンドウを活かしていると思う

当時の僕は子どもだったから柔軟で変化が嬉しかったけれど、今ならば「こんなのドラクエじゃねぇ!」と文句を言っている可能性もあったりしてね。

半透明ウィンドウはモンスターが動くのとも相性が良かったので『ドラクエ6』はドラクエがビジュアルも強化するようになった分岐点でもあるのかもしれない。

ちなみに『ドラクエ7』以降のシリーズは戦闘時だけではなくて、移動時のウィンドウも半透明になっている。

自動で扉が開くようになった!

「とびら」コマンドがなくなって、自動で扉が開くようになった!

前作『ドラクエ5』では、扉を「便利ボタン」や「とびら」コマンドを押して開く必要があったけど『ドラクエ6』では扉を通過しようとするだけで自動的に開くようになった。まるで自動ドア!

扉を開けようとしているシーン

ちなみに鍵がかかっている扉は、鍵を持っていれば自動で開き、持っていないと「開かない」というメッセージが表示される仕様となっている。

僕は6を初めて遊んだ時に「ボタンを押さなくても扉が開くのか!」と子どもながらにえらく感心したのを覚えている。

考えてみれば『ドラクエ』シリーズは続編が出るたびに、地味だけどユーザーが快適に遊べように素晴らしい進化を繰り返してきたゲームだ。

扉を開ける操作だけ見ても「アイテム欄から鍵を使う」→「"とびら"コマンドを使う」→「便利ボタンを押す」→「自動で開く」と着実に便利な方向に進化してきた。その歴史を振り返ると感慨深い。

ドラクエを5から遊び始めた僕でも「おお!」と感動するのだから、初代からリアルタイムで遊んだ人は新作を遊ぶたびに新鮮な驚きや感動を味わっていたのかもしれないね。

便利ボタンがなぜかYボタンになった!

便利ボタンをXボタン→Yボタンにした理由がわからなかった!

『ドラクエ6』では前作5から登場した「状況に応じて"はなす"や"しらべる"などを自動で選んで実行する」便利ボタンが、5のX/L/RボタンからY/Lボタンに変更されてしまった。

Rボタンには地図を呼び出す機能を割り当てられ、2つの世界を冒険する6では地図の重要性が高まっていたので、これは納得できる改善点だった。

でも、前作『ドラクエ5』とリメイク『ドラクエ1・2』で定着していた便利ボタン=XボタンをYボタンに変更したのは当時の僕は疑問しかなかった。

もちろん、遊んでいればYボタンの便利ボタンに慣れてくる。でも最初に遊んだ時は「なぜXからYに変えたのだろうか?」と強い違和感を覚えたし、どうにも納得がいかなかった。

スーファミのコントローラーのXとYボタン

もしかして開発側は、代わりにXボタンに割り当てられた「思い出す」を使ってほしかったのかもしれない。

でも『ドラクエ5』ではYボタンを使っていなかったから、そっちに「思い出す」を割り当てても良かったのでは?と僕は思ってしまう。

ちなみに『ドラクエ6』の1年後に発売したリメイク『ドラクエ3』では便利ボタンがYボタン→Xボタンに戻っているので、僕は「Yボタンの便利ボタンって何だったのだろうか...」と思わずにはいられない。

『思い出す』は画期的だけどあまり使わない

町の人の会話を記憶できる『思い出す』は画期的だったけど、あまり使わなかった!

『ドラクエ6』には町の人などの会話の直後にXボタンを押すと会話の内容を記録できる「思い出す」が初めて登場した。

思い出すを使っているシーン

1995年当時は今のようにスマホでゲーム画面を撮影したり、ゲーム機のスクリーンショット機能もなかったので、ゲーム内のヒントは紙にメモしておくのが現実的な方法というのもあって、会話を記録できる思い出すは画期的だった。

メモ帳と鉛筆のイメージ

ちなみに1995年当時の他のゲーム画面の記録方法は「VHSビデオにゲームのプレイ映像を録画する」ぐらいだったと思う。デジカメはまだ一般的でなかったので、すぐに撮影した画像を確認できないフィルムのカメラでゲーム画面を撮影するのは無理があった。

デジカメのイメージ


「思い出す」は画期的で親切な機能だったけれど、僕はあまり使った記憶がない。唯一ヒントを頼りにしないと進めないダンジョンで使ったぐらいだと思う。

僕が他に使ったことを忘れている可能性もあるけれど『ドラクエ6』ではヒントが重要になる仕掛けが少なかったような気がするし、当時僕が子どもで記憶力が良かったから必要としなかったのかもしれない。

個人的にはファミコン版『ドラクエ2』や『ドラクエ3』の方が町の人のヒントの重要度が高かったので、もし「思い出す」があったら便利に活用しただろうなと思う。でも2や3にそんな便利機能があったら難易度が下がってしまうか!

便利な移動中の特技が初登場!

シリーズの定番となる便利な移動中の特技が初登場した!

『ドラクエ6』では後のシリーズやリメイクで欠かせなくなった便利な移動中の特技が多数追加された。

ここでは僕が印象に残っている「6から登場した移動中の特技(呪文)」を紹介する。


今いるマップにある未取得のアイテム(宝箱)の数がわかる特技『とうぞくのはな』。ドラクエ6では『盗賊』の職業で覚えられる。

宝箱以外にもタンスやツボに入っているアイテムや地面に落ちているアイテムもカウントされるので、ダンジョンの探索だけでなく街の探索にも役に立つ。

特にもう一度行くのが面倒なダンジョンでのアイテムの取り逃がしを防ぐのための強力な味方。


街やダンジョンなどで使うとアイテム(宝箱)がある場所が光る効果のある呪文『レミラーマ』。ドラクエ6では『盗賊』の職業で覚える

レミラーマを使っているシーン

宝箱だけではなくて、アイテムが入っているタンスやツボ、アイテムが落ちている地面もピカピカと光ってありかを教えてくれるのがナイス。このピカピカの効果とSEが心地良くて好きだった。

ただし、レミラーマが生まれたことで、レミラーマを使わないと見つけにくい地面に落ちているアイテムが増えてしまったという弊害もある。開発側としてはレミラーマを使って欲しかったんだろうけど、ユーザーからしたら使わないと見つけにくいアイテムがあるのは正直マイナス。


敵との遭遇率(エンカウント率)を下げる特技『しのびあし』。ドラクエ6では『盗賊』の職業で覚える。

しのびあしを使えばフィールドやダンジョンなどで敵との遭遇率(エンカウント率)を下げられるので、戦闘を避けてより快適に探索できるようになる。

敵との遭遇率が高いとプレイヤーのストレスが増大するので、それを和らげるための特技とも言える。

ちなみに以前から存在した呪文『トヘロス』とアイテム『せいすい』は主人公たちより弱い敵と遭遇しなくなるものなので、少し効果が違う。

「しのびあし」を使って敵との遭遇を少なくすれば時短になるので、やり込みやRTAをするプレーヤーには必須の特技となっている。僕も敵と遭遇したくない時は必ず使っていた。



好きなタイミングで敵を呼び出して戦闘を開始できる特技『くちぶえ』。ドラクエ6では『遊び人』の職業で覚える。

くちぶえを使っているシーン

くちぶえを使えば、ドラクエで必須のレベル上げをしている時に敵と遭遇するために主人公をグルグルと動かす必要がなくなるので、十字キーを動かす指の疲れとストレスが一気になくなる。

個人的には地味だけど一番革新的な特技だと思う。

くちぶえがない旧作を遊ぶと「以前はこんな面倒なことをしていたのか!」と思うぐらい快適になった。僕はドラクエで絶対に使う特技のひとつ。


「とうぞくのはな」と「レミラーマ」は探索、「しのびあし」と「くちぶえ」は戦闘に関するユーザーのストレスを軽減してより快適に遊べるようにする特技と呪文なので、これらが一気に登場した6はシリーズのターニングポイントになっていた、と今振り返ると思う。

『ちいさなメダル』のルールが変わった!

『ドラクエ』の収集要素としてお馴染みの『ちいさなメダル』のルールが変わった!

『ドラクエ5』までは欲しいアイテムを指定のメダルの枚数と交換する「交換方式」だったのが、6からは集めたメダルの総数が一定の枚数(15枚、25枚、30枚~)に達するとアイテムがもらえる「累積方式」に変わった。

メダルの累積枚数で交換できる景品リスト

ちなみに世界中で手に入れたちいさなメダルを『メダル王』の城に持っていって、アイテムの引き換えができるというのは変わらない。

メダル王の城のシーン

「累積方式」はメダルを一定数集めるごとに必ずアイテムがもらえるので「交換方式」よりもお得感があるし、メダルを集めるモチベーションも高くなる。

僕も当時アイテム欲しさに全部で約100枚あるメダルを集めるために世界中を探し回るのがすごく楽しかった。ただし『レミラーマ(アイテムがある場所が光る呪文)』を使わないと見つけにくい地面にちいさなメダルが落ちていることがあるのは嫌だった。


30年ほど経ってドラクエのちいさなメダルは「累積形式」が定番化したけど、僕が大人になって思うのは「交換方式」の方が良かったのでは?ということ。

理由は交換方式はプレイヤーがちいさなメダルを「集めても集めなくてもいい」自由があるから。

もちろんメダルを集めれば全てのアイテムが手に入る累積方式の方がゲーム的には美味しいけれど、メダルで手に入るアイテムは強力なものが多いので、半ば強制的にメダルを集めさせられるのが縛られているようで、大人の僕は苦手になった。


思えば『ドラクエ6』の翌年の1996年に発売した『初代ポケモン』の大ヒット以降は「モンスター図鑑、アイテム、素材、カード」などを集めさせる要素があるゲームが増えた気がする。

初代ポケモン緑のパッケージ

僕は『初代ポケモン赤緑と2代目の金銀』と『初代ドラクエモンスターズ』にはハマってやり込んだものの、それ以降の集めさせる系の要素があるゲームに飽きて、苦手になった。

スマホゲームもガチャ課金と併せて集めされる系の要素が必ずあるので、僕はあまり遊ばないし、遊んでも強制的に集めさせられるように感じてすぐに飽きる。

もっとも自分が苦手だといっても集める要素があると長く遊べるし、多くの人に受け入れられているのも事実だと思う。でも、集める系が苦手な人のために強制はせずに「集めても集めなくてもいい」ぐらいの緩いスタンスにしてくれるとありがたい。

僕の理想の集める系要素は『どうぶつの森』の家具。どうぶつの森の家具は本当に色んなものあるので、集めるのが楽しいけれど、集めても単なるプレイヤーのコレクションとなるだけで、特にゲームが有利になったりしないのが「集める自由と集めない自由」が両立していて素晴らしいと思う。

井戸に入れるようになった!

新たに井戸を調べて入れるようになった!

前作『ドラクエ5』までもオブジェクトとして存在していた井戸に『ドラクエ6』では、なんと調べて中に入れるようになった。

井戸の中に入っているシーン

井戸の中はロープをつたって降りられるようになっていて「何もない、アイテムがある、人が住んでいる、お店がある、ダンジョンに繋がっている」などバリエーション豊かだった。僕は井戸を見つけるたびに「ここには何があるんだろうか?」とワクワクしながら調べていた記憶がある。


ちなみに井戸を調べると中に入れずにもうひとつの世界に行けたり、『いどまじん(いどまねき)』というモンスターに襲われる場合もある。

いどまじんは当然街の井戸にもいることがあるので、宿屋に泊まる前の消耗した状態で遭遇してしまうと全滅させられることもある恐ろしい存在...。

いどまねきと遭遇しているシーン

宝箱に潜んでいるモンスター『ミミック』も似たような存在だったけれど、いどまじんの方がより油断した状態で遭遇することが多いので厄介だった。

僕はパーティが消耗した状態で『いどまじん(いどまねき)』に遭遇してしまって「おいおい...冗談じゃねーよ!なんでここに居るんだよ!」とゲームに本気で文句を言っていた。まんまと開発者の罠にかかったというわけだ。でも、このびっくり箱的な仕掛けはゲームを楽しくするスパイスだったのかも。

今の3Dで作られたゲームはマップが広大なので、調べる場所があまりにも多いと探索が面倒で嫌になるけれど、まだドラクエ6の時代の2Dゲームは調べる場所が増えると嬉しくなる時代だった気がする。ちなみに探索が面倒な3Dゲームは『ドラクエ8』や『ドラクエ11』も例外なく当てはまる。

※2Dのゲームはマップが平面で調べる場所を一目で把握できるけれど、3Dのゲームはマップが立体で複雑な構造をしているので調べる場所を把握するだけで時間がかかるから

タンスの引き出しのこだわりに気づいた!

引き出しが開いたタンスのグラフィックが用意されていた!

『ドラクエ4』から調べられるようになったタンスが『ドラクエ6』では調べたあとの「引き出しが開いた状態のグラフィック」が用意されている。

タンスの閉まった状態と開いた状態のグラフィック

僕は今回この事実をブログ記事を書くために6を再プレイして「おお!タンスを調べると引き出しが開いていないか?」と初めて気づいた。

発売当時に遊んでいた時は子どもだったせいか「グラフィックの細かい部分まで見えていなかった」「昔の2Dのドット絵のゲームは記号的な表現で簡略化されていることが多かったから、タンスが開くわけがないと思い込んでいた」などの理由から気づけなかったのかもしれない。

さらに僕は当時14インチのブラウン管テレビで2m離れて遊んでいたので、そこまで見えてなかった説もある。

発売から30年ほど経ってから、昔のゲームを映すとグラフィックの粗が見えやすい液晶テレビで遊んで気づくとは、なんとも不思議で感慨深い。

液晶テレビのイメージ

せっかくなので、発売当時にわざわざ「タンスの引き出しが開いた状態」を作るドット絵職人のこだわりに気づきたかったけれど、今新たな発見をできたことはとても嬉しい。

夜や時間経過がなくなってしまった!

時間経過の概念がなくなって、夜にもならなくなった!

『ドラクエ3~5』まではフィールドを歩いていると時間が経過して、昼から夜、夜から昼へと変わる時間経過の概念があったのに『ドラクエ6』はずっと昼で夜にならない。

ただし、特定のイベント時(序盤の主人公の村のお祭りなど)のみ夕方や夜になることはある。

イベントで夕方になったシーン
ドラクエ6では特別なイベントの時しか夕方や夜にならない

僕は発売当時6を遊んでいて「なぜ『ドラクエ』シリーズの特徴となっていた時間経過をなくしてしまったのだろうか...」と疑問に思っていた。


ここではなぜ6では「時間経過をなくしてしまったのか?」について考えてみたい。

1つ目は「6は冒険する世界が2つあるので、広すぎるから夜にならないようにした」という説。

これは実際に2つの世界のフィールドや街を昼と夜の状態で探索するとしたら、かなり手間が増えると予想できるので、開発側がユーザーに配慮して昼だけにしたのかもしれない。

同じく冒険する場所が広範囲な『ドラクエ7』でも時間経過の概念はないし、シンプルに1つの世界を冒険する『ドラクエ8』では時間経過の概念が復活していることを考えてもこの説はありそう。


2つ目は「2つの世界の関係性を表すキーワードが夢だから昼だけにした」という説。

白昼夢(はくちゅうむ)は、日中、目覚めている状態で、現実で起きているかのような空想や想像を夢のように映像として見る非現実的な体験、または、そのような非現実的な幻想にふけっている状態を表す言葉[1]。願望を空想する例が多い[1]。白日夢(はくじつむ)とも呼ばれ、英語では、デイドリーム(英語:daydream)と呼ばれる[1]。

白昼夢」『ウィキペディア フリー百科事典日本語版』 
(https://ja.wikipedia.org/)

アクセス日時:2025年06月01日 25:20(日本時間)

これは完全に僕の推測や妄想の域を出ないけれけど『ドラクエ6』の主人公や仲間たちが体験するのは「日中に目覚めている状態で見る夢や空想のような非現実な体験(白昼夢)」なので、あえて時間経過をなくして、その意味をプレイヤーに考えてもらうように昼だけにしているのかもしれない。


時間経過と夜をなくしてしまった理由は色々と考えられるけれど、僕は『ドラクエ』の夜の街の静かで寂しい感じが好きだったので、6でなくなってしまったのは残念だった。

『かっこよさ』はユニークだけど一発ネタ

新ステータスの『かっこよさ』はユニークだけど、一発ネタで終わってしまった!

『ドラクエ6』には主人公や仲間の新ステータスとして「かっこよさ」が導入された。

かっこよさのステータス画面

かっこよさは、主に装備品に影響されて上下するステータス(数値)で、たとえばドラクエの序盤の定番アイテムである『きのぼうし』は『かわのぼうし』より防御力は高いけれど、かっこよさは低いから「きのぼうし」を装備するとかっこよさが大幅に下がる。

ドラクエ6では強いけれど絶望的にかっこ悪い装備、逆にかっこいいけれど弱い装備、かっこよさと強さを兼ね備えた装備があって、装備した時に「うわ..ステテコパンツはかっこ悪いのか!(当たり前)」と数値でわかるのが僕は面白かった。


実はかっこよさは戦闘に全く影響しないユニークな強さのステータスで、ゲームの中盤以降に登場する『ベストドレッサーコンテスト』というかっこよさの数値を競うコンテストに出場する時のみ意味がある。

ベストドレッサーコンテストのシーン

初回プレイ時はコンテストを制覇するためにかっこいい装備品を探したり、かっこよさが高い仲間キャラ(ミレーユやバーバラ)をかっこよさが高い職業に転職してからコンテストに出場したりと、試行錯誤をするのが楽しいけれど、2回目のプレイ時にはかっこよさのボーナスが入る装備の組み合わせや法則性がある程度わかってしまうので、完全にコンテストを制覇するだけの作業になってしまうのが残念だった。

かっこよさがコンテストのための一発ネタではなくて「かっこいいと強さに影響するとかお店の買い物が割引される」とか他の特典があれば、もう少し活きたかもしれないので、なんだかもったいないと思った。

『おれにまかせろ』ってなんだったんだろうか?

新さくせん「おれにまかせろ」はユニークだけど、使い道がない!

『ドラクエ4』から追加された戦闘中に仲間が自動で行動する『さくせん』に新たに6では『おれにまかせろ』が追加された。

作戦を「おれにまかせろ」にしているシーン

「おれにまかせろ」はその名前の通り、主人公だけが戦闘を行う作戦です。
主人公以外のキャラクターは直接戦闘に参加せず、防御しているか回復や攻撃補助などの魔法を使って主人公を助けてくれます。

引用元:ドラゴンクエスト6(スーパーファミコン)取扱説明書33ページ

「おれにまかせろ」はプレイヤーが操作する主人公に攻撃を任せて、他の仲間は回復や補助呪文や防御などのいわゆる後方支援に徹するというものだった。

僕は発売当時に雑誌で情報を見た時は面白いさくせんだと思ったけれど、実際にドラクエ6を遊んだ時に「おれにまかせろ」を活用した記憶がない。なぜかというと使い道がなさすぎるから。


ここで僕が「おれにまかせろ」に使い道がないと思う理由を3つ挙げてみる。

1つ目の理由は主人公1人で攻撃するよりも仲間みんなで攻撃した方が強くて効率的だから。特に仲間全員が強力な特技が使える6では主人公1人が攻撃する意味は薄い。

2つ目の理由は主人公1人に攻撃させる場合でも「めいれいさせろ」でプレイヤーが直接仲間の行動を操作した方がより的確だから。さくせんのAIによる自動行動はどうしてもプレイヤーが予期しない動きをするので、思い通りにならないことが多い。

仮に「めいれいさせろ」が存在しない『ファミコン版ドラクエ4』に「おれにまかせろ」があったら、結構使い道があったような気もする。

ファミコン版ドラクエ4のソフト


3つ目の理由は『ドラクエ6』の主人公は「仲間と同じ職業につけるバランス型のステータスのただの人」だから。つまり仲間が後方支援に徹するほど主人公は強くないし、おれにまかせろ!と言えるほどの俺様にはなれない。

薄くなっている主人公

「おれにまかせろ」にして主人公より物理攻撃が強い仲間のハッサンが防御していたりする姿は奇妙な光景に見える。

仮に主人公=勇者で唯一無二の特別な存在だった『ドラクエ3』や『ドラクエ4』に「おれにまかせろ」があれば使い道がありそうな気がする。

もし『ドラクエ6』の中に主人公しか攻撃できない敵やボスがいれば「おれにまかせろ」を活用する場面があったかもしれないけれど、そんな事をしたら面倒なのでプレイヤーから不評を買っていたとも思う。

「おれにまかせろ」は発想は良いのになんだかもったない。

意外と使えるサブの人間の仲間『アモス』

見た目がモブキャラと同じ仲間『アモス』は意外と強かった!

『ドラクエ6』は中盤に仲間にすることができるサブの人間の仲間であるアモスという存在がいた。

アモスのドット絵

なぜ、サブの仲間かというとアモスはメインのストーリーに一切関わらないから。

アモスが面白いのはサブイベントを無視すれば存在をスルーできるし、サブイベントを起こしてもプレイヤーの選択によっては仲間にならないこともあるという点。

『ドラクエ』ではプレイヤーの選択で結果が変わるのは、5の花嫁選びが有名だけれど、6は「発見の旅」とパッケージにも書いてあるように意図的に選択で結果が変わる要素がいくつか用意されていた。

思えばライバルのRPG『FF』でも5では『ブレイブブレイドとチキンナイフ』では『ラグナロク(武器)とラグナロック(魔石)』など、どちらかしか選べない要素が増えてきていた。

僕は子どものころは一度に両方選べないのは「最初から損をするようで嫌だな...」と思っていたけれど、大人になると現実でも「人生は選択の連続」だと理解するので、どちらかしか選べないのは逆にリアルだったんだなと納得した。

選択のイメージ

でも、だからこそ「ゲームぐらいは両方選ばせろ!」という欲張りな気持ちもわかる。


「アモス」は見た目がモブキャラ(仲間以外の街にいる人)の戦士と同じグラフィックなのが残念だけど、当時僕はあまり気にしていなかった。昔のゲームは容量に限りがあったので、色違いの敵や使い回しのモブキャラにも慣れていたからせいかもしれない。

それよりもアモスは力とHPが高く、主人公とハッサン以外にタフな仲間がいない時期に加入するので、僕の中ではアモスは「ミレーユ、チャモロ、バーバーラ」といったメインの仲間より強くて使える印象だった。

ツッコミどころ満載の仲間『テリー』

『テリー』は良くも悪くも印象に残る仲間!

事前情報で発表されていた仲間の中で「テリー」はキャラデザがクールでカッコ良かったので、僕は「いつ仲間になるのだろうか?」と気になる存在だった。

説明書のテリーの紹介ページ

でも「ハッサン、ミレーユ、バーバラ、チャモロ」と割と早いうちに加入する仲間と違って、テリーはなかなか登場しなかった

そしてやっと登場したと思ったら、一度目は圧倒的な実力である敵を倒してクールに去っていく。この時僕は「え?今は仲間にならないのか...」とびっくりした。

二度目はある洞窟で偶然出会い「あんた達も気をつけたほうがいいぜ(うろ覚え)」的な上から目線のセリフを吐いて去っていった。僕は「こいつは実は仲間にならないんじゃないか?」とテリーの冷やかしのように登場して仲間にならない様子が腹立たしかった。

三度目は今までのイメージと違って「噛ませ犬」のような形で登場した。僕は「こいつは何がしたかったんだろうか...」とテリーに対して呆れた。

その後、テリーが渋々「仕方がない仲間になってやる」みたいな感じでやっと仲間として加入する。僕はテリーへの期待はなくなっていたけど、やっと仲間になったことは嬉しかった。

テリーのドット絵

仲間になったテリーは初期装備は割と強いものの、仲間になるタイミングが終盤なのにレベルが23と低いし、戦士系なので「ミレーユ、バーバラ、チャモロ」よりは使いやすいものの、主人公やハッサンには敵わない強さだった。

テリーは正直、でかい口を叩くビックマウスの割には大したことがない!でも、僕は腹立たしくててやっと仲間になったから意地で使っていた。


ちなみにテリーの職業は最初から上級職のバトルマスターになっているけれど、なぜか戦士だけをマスターしていて武道家を未経験というのツッコミどころのある職歴をしていた(ちなみにバトルマスターになる条件は戦士と武道家両方のマスター)

当時は適切なツッコミをする語彙がなかったけれど、今ならば「あなたは飛び級をしたの?それとも自己流でバトルマスターになったのかな?」とテリーに言ってやりたい。

テリーは僕にとって腹立たしくて、なかなか仲間にならずにイライラしたけれど、その分影が薄い6の仲間の中では一番印象に残っているキャラだ。


そして、テリーはドラクエ6の2年後の1998年にGBで発売された『ドラゴンクエストモンスターズ』に子ども時代の姿で主役に抜擢されていたので、開発側にも愛されていたのだろうし、ネタにされるという意味もふくめてユーザーにも人気がある不思議なキャラ。

ドラクエモンスターズのパッケージ


強すぎる仲間『ドランゴ』

終盤に仲間になる『ドランゴ』はチート級の強さだった!

ゲームの終盤に仲間にすることができる『バトルレックスのドランゴ』は最初からHPやちからが高くタフなので、とんでもなく頼りになる。

ドランゴの初期ステータス

ちなみにバトルレックスとは『ドラクエ6』から新登場した体が緑色で両腕に巨大な斧を持ち、2足歩行のドラゴン系のモンスターのこと。個人的にはカッコいいというよりは強そう!という感じの見た目。

仲間としての姿(デフォルメされたドット絵)は可愛らしいけどね


仲間になるバトルレックスの「ドランゴ」はステータスが高いだけではなくて、最初から『ドラゴン』という特別な職業に付いているので、熟練度をあげれば『はげしいほのお、こごえるふぶき、しゃくねつのほのお、かがやくいき』などのドラクエシリーズではラスボス級の敵が使ってきた、全体ダメージが100~200ほどの息系の特技を覚えることができる。

正直ドランゴを使っていると「こんな強い特技を連発して良いのか...」という複雑な気持ちにもなる。


実はドランゴはゲーム中盤のあるイベントに登場して、その時に仲間の『テリー』と深い因縁がある。

そのためゲーム終盤にテリーが仲間になった後にある場所に行き、テリーをパーティーに入れてドランゴに話しかけると仲間にすることができる。

このテリーがきっかけで仲間になるのに「ドランゴがテリーと比較にならないほど強い」ので、テリーは「ドランゴ引換券」という名で呼ばれるようになってしまった。まるで食玩のおまけが主役なのか、お菓子が主役なのかわからなくなる現象と似ている。(最近ならば雑誌の付録が主役なのか、雑誌が主役なのかわからなくなる現象と同じ)

引換券のイメージ


ちなみに僕がドランゴが仲間になることを初めて知ったのはVジャンプの袋とじ(ピリピリと破かないと見れない部分)の情報だった記憶がある。


子どもの僕は純粋にドランゴという強いキャラが仲間になったことが嬉しくて「育てるのが楽しい!」と思っていたけど、今考えるとテリーが仲間になったばかりのタイミングで、テリーの存在を霞ませるような「チート級に強いドランゴ」を仲間にできるようにする必要はあったのか?と考えてしまう。

※チート級とは「まるで改造をしたり、不正をしたようなありえない強さ」という意味

一応、ドランゴは仲間にしないこともできる「隠し要素」とも言えるけど、ドラクエシリーズを遊んでいるユーザーは終盤の『さいごのかぎ』を手に入れたタイミングで世界中を再度探索するのは恒例となっているし、6では『ちいなメダル』が落ちている数も増えたので、余計に世界中を隅々まで見て回るようになったと思う。つまり、隠しだけど、ドランゴの存在に気づいたユーザーの方が多数派だと推測できる。

実は僕もドランゴが仲間になると知る前から「ドランゴがいる場所」を見つけて「あれはなんだろう?」と気になっていた。

あくまで僕の想像だけど、ドラクエ6の開発時には既に1998年に発売される『ドラクエモンスターズ』の企画や開発が始まっていて、子ども時代のテリーを主役に抜擢することも決定していたから、あえて6の本編で「テリーは強力なモンスターを仲間にする不思議な力がある」とユーザーに印象付けるためにドランゴをあのタイミンで仲間にできるようにした..というのはありそうな気がする。

でも、そのためにテリーの「ビックマウスで弱くて噛ませ犬キャラ」が定着してしまったとするならば、なんとも皮肉な話だけどね。

カジノのスロットの演出が派手になった!

カジノのスロットにリーチアクションが追加された!

『ドラクエ』では4から登場した実際にスロットやポーカーなどが遊べる「カジノ」に6ではスロットマシンのリーチアクションの演出が加わって、より派手に楽しめるようになった。

スロットの絵柄と揃った時の倍率

7
x300(+30)

X100(+10)

王妃
X50(+5)

兵士長
X20(+2)

荒くれ
X10(+0)

バブルスライム
X5(+0)

スライム
X20(+0)

※()の中の数字はその絵柄が揃った時のボーナスゲームの回数



スロットマシン別コイン投入枚数

1コインスロット
(一度に投入できるコイン枚数1~5枚 倍率は最大5倍)

5コインスロット
(一度に投入できるコイン枚数5~25枚 倍率は最大25倍)

10コインスロット
(一度に投入できるコイン枚数10~50枚 倍率は最大50倍)

50コインスロット
(一度に投入できるコイン枚数50~250枚 倍率は最大250倍)


スロットの基本ルール
  • コイン投入後、自動で左から1つずつ順番にドラムが止まる(目押しはできない)
  • 真ん中の線が入っている部分に同じ絵柄が3つ揃うと「コイン投入枚数x揃った絵柄の倍率」の枚数のコインが当たる
  • 真ん中に同じ絵柄が2つ揃った時点でリーチアクション(スロットマシンが点滅する)の演出がある
  • リーチアクション時にランダムで3つめのドラムの絵柄を変える魔法がかかることがある
  • 兵士長以上の絵柄が3つ揃ったあとにボーナスゲームが始まる
  • ボーナスゲームの回数分、コインを投入しなくてもスロットが回る

『ドラクエ6』のスロットはコインの投入枚数に関わらず、真ん中の1ラインにだけ当たり判定があって、同じ絵柄が2つ揃った時点でリーチアクションが始まる。

スロットでリーチアクションが起きているシーン

リーチアクションの演出は「ピコピコピコピコピコ」という音と共に真ん中のラインが点滅して「最後のひとつが揃うのか?揃わないのか?当たるのか?当たらないのか?」というプレーヤーのワクワクドキドキする気持ちをより盛り上げてくれる。

もちろん外れると「クソー!」となるんだけど、それでもリーチアクションの演出が気持ち良すぎて癖になり何度も見たくなってくる。さらにカジノで流れる音楽が大人っぽい雰囲気を醸し出しているのも最高だった!

僕は当時このリーチアクションの演出を本格的で「まるでパチンコやパチスロみたいだ」と思っていた。

実際にゲームやドラクエには全く興味がなくて、パチンコ好きな父親が僕がドラクエ6のスロットをやっていると「なんか面白そうなのやっているな!」とチラ見してきたので、6のスロットの演出はそれだけ良く出来ていたのかもしれない。

パチンコが好きな父親のイメージ

ちなみにカジノは序盤、中盤、終盤と3つの街に登場するので、割とゲーム中にいつでもスロットを遊ぶことができる。


僕は6のスロットはリーチアクションの派手さもふくめてシリーズで一番好き&印象に残っているけど、このスロットにはある最大の欠点がある。

それはあまりにも当たる確率が低いということ!おかげでいくらやってもコインが増えずに景品を交換することが困難なほど。

たとえば前作5のスロットは「コインが減ったらリセット、コインが増えたらセーブ」というのを繰り返して数時間もやっていれば、自然とスロットで大当たりが出てコインが増えるようなバランスだった。でも、同じことしても6のスロットは当たらないので一向にコインが増えない。

子どもの時は「どうして6だけこんなに当たらないのだろう?」と思っていたけれど、大人になって冷静に考えれば「5はコインを最大枚数投入すれば3ラインに当たり判定がある」のに「6はコインを最大枚数投入しても1ラインしか当たり判定がない」という時点で6のスロットの当たりが出にくい理由は明らかだった。

僕は当時10時間以上はスロットをやったと思うけれど、一番大きな当たりは50コインスロットで250枚投入して王妃が3つ揃った時の「12,500枚」だった。王妃は何回か揃ったことがあるけど、その上の王様や7は、リーチはあっても全く当たる気配がなかった。


6では仲間モンスターの『はぐれメタル』が仲間になる確率の1/256もかなりシビアだけど、スロットの王様や7が当たる(揃う)確率はもっと低いのでは?と僕は勝手に思っている。事実、僕ははぐれメタルは一度仲間にしたことがある。

しかも6のスロットはリーチアクションが起きたときにランダムで「3番目のスロットのドラムの絵柄を変えてくれる効果」もあるのにそれでも当たりにくいのは相当な低確率だと思う。

せっかく派手な見栄えが良いリーチアクションを導入したのに「もう少し簡単に当たっても良いのでは?」と開発者に文句を言いたい。


でも、僕は「ドラクエ6」で「スロットは当たらないな、ギャンブルは儲からないな...」と実感したおかげで、大人になってもパチンコなどのギャンブルや景品を取るためにお金を投入しまくるUFOキャッチャーはやらない人になったような気もする。というわけで、結果的には良かったのかも?

主人公や仲間の名前を自由に変えられる場所がある!

ゲーム中のある場所で主人公や仲間の名前を自由に変えられる!

5までの『ドラクエ』は主人公と3の仲間など一部を除いて自由に名前を付けることはできなかったけれど、6では初めて主人公や仲間の名前をゲーム中に自由に変えられるようになった。

ゲームの中盤以降に行ける海底のとある場所にいる『命名神マリナンにつかえる神官』に話しかけると名前を変えることができる。主人公も仲間(仲間モンスター含む)も名前を変えることが可能で、何回でも自由に変えられる。ただし、文字数は主人公と同じ4文字まで。

命名神マリナンのほこらのシーン


名前を変えられると遊びの幅が広がるけれど、登場するのが中盤以降と遅いので実用的ではない。なぜかというと、中盤までゲームを進めて既に定着した仲間の名前を変えると「誰が誰だかわからなくなって混乱する」から。

名前を変更したあとのシーン

おそらく開発側も隠し要素として「こんなこともできますよー」という遊び半分で入れたのかもしれない。


ちなみに「う◯こ」や卑猥な言葉などのゲームに設定されているNGワードを名前にすると、命名神マリナンの怒りを買ってしまい、5,000Gを払わない限りその名前から変更できなくなる。子どもが名前に変な言葉を付けるのを逆手に取ったユニークなペナルティだったので、僕は当時感心した。

でも、僕は逆にペナルティが付く名前を探すのが面白くて、色んな名前を付けて「これは良いのか!これはダメなのか!」とNGワード探しにハマってしまった。似たようなことをした人は当時多かったんじゃないかな?


余談だけど、僕は昔から主人公や仲間の名前を自由に決めて良いゲームは苦手だったし、主人公や仲間に自分の名前や自分の身の回りの人の名前を付けるのも嫌なタイプだった。だから、僕はドラクエの主人公の名前を「エニクス」となぜか発売元のエニックスから取って付けていた。

『ドラクエ3』でも仲間の名前を考えるのが嫌だから、初プレイ時には最初からルイーダの酒場に登録されている「戦士、僧侶、魔法使い」を仲間として使うぐらい名前を付けるのを避けていた。

今となって苦手だった理由を考えると「自分の名前をゲーム中で見たくなかった(世界観が壊れる)、自意識過剰な性格だったから誰にも見せないのに人目を気にして恥ずかしくなっていたから」などがあったと思う。つまり僕は素直な子どもではなかったということ。

恥ずかしいイメージ

ただ、大人になった今は「恥ずかしい」という気持ちが半分なくなったから、平気でゲームの主人公に自分の名前を付けるけどね。

実際に自分の名前を主人公に付けるのが好きなタイプと僕のように苦手なタイプに分かれるような気がするんだけど、どうなんだろうか?

隠しダンジョンもパワーアップした

クリア後のお楽しみ要素の『隠しダンジョン』はよりパワーアップした!

前作5から登場したクリア後に行けるようになる強力な敵やボスと戦える、隠しダンジョンは『ドラクエ6』でも健在だった。

隠しダンジョンに行くための条件
  1. ゲームを一度クリアする
  2. クリア後に出現する「はぐれのさとり」を入手する
  3. ドラゴンとはぐれメタルをふくむ全職業の熟練度を5以上まで上げる

※はぐれメタルに転職するために「はぐれさとり」が必要

5と違ってゲームをクリアする以外にも隠しダンジョンに行くための条件があるのは少し面倒だけど、クリアまでに仲間を色んな職業にして『ドランゴ(初期の職業がドラゴン)』を仲間にしていれば楽に満たせる条件だとは思う。当時僕も条件を満たすのに苦労した記憶はない。

隠しダンジョンの入口


クリア後に出現する『はぐれのさとり』の入手方法のヒントはエンディングにあったのがユニークで僕は「こんなやり方ありなのか!」と驚かされた。

ちなみに僕が6の隠しダンジョンの存在を初めて知ったのもドランゴの時と同じく『Vジャンプ』の袋とじの中の情報だった。


前作5の隠しダンジョンはダンジョンと最深部にボスがいるのみだったけれど、6ではダンジョンと最深部のボスと新たに中間地点にルーラに登録される村」が追加されている。その村は過去のドラクエを知っていると「ニヤリ」とできる要素があるのも嬉しい。

隠しダンジョンは雑魚敵が強力なので、僕は当時主人公や仲間たちのレベルや職業熟練度を上げつつ少しずつ進むのがやりがいがあって楽しかった。宝箱も全部取ったし、隠しダンジョンでしか仲間にならないモンスター『ランプの魔王』も仲間にして、最深部のボスも何回か倒していたので、一通り楽しんでいた。

ランプの魔王

ただし、当時やり込んでいた『冒険の書(セーブ)』が消えた事情もあって、隠しダンジョンのボスを特定の条件で倒すと見れる「とあるイベント」の存在に気づいたのはネット時代の2000年以降だった。


完全に余談だけど、僕は子どものころはゲームにドラクエの隠しダンジョンのようなクリア後の隠し要素があると嬉しくてワクワクしたけれど、大人になった今は本編だけでお腹いっぱいなので、隠し要素は「いいや」という感じになってしまった。

それはなぜかと考えてみると、僕が大人になったというのもあるけど、今のゲームは本編だけでも十分なボリュームと遊びごたえがある&クリア後に開放される要素があるのが当たり前になってしまったからだと思う。ドラクエ5や6の時代はクリア後の隠し要素があることが珍しかった。

食べ物に例えるならば、昔の隠し要素は食事のあとでも食べたくなる果物や特別なスイーツだったけれど、今のゲームの隠し要素はご飯をもう1杯おかわりするような普通の感じになってしまった。
食べ過ぎのイメージ
最近のゲームは常に食べ過ぎ感がある

つまり隠し要素が当たり前になってしまって、僕のような贅沢なユーザーは飽きてしまったとも言える。

冒険の書が消えてドラクエ6が嫌いになった

やり込んだ『冒険の書(セーブデータ)』が消えたのがトラウマになった!

僕は当時やり込んでいる途中の「冒険の書(セーブデータ)」が消えるという経験をしたせいで『ドラクエ6』が嫌いになってしまった。

ちなみに『スーファミなどの昔のROMカセット』のゲーム機は本体にカセットを差し込んで電源を入れた時に正常に起動しない、いわゆる「接触不良」という現象が起きるとセーブが消えることがあった。特にドラクエシリーズはデリケートで消えやすいイメージがある。接触不良が起きた時の「何も映らない黒い画面」を見て毎回青ざめたことを今でも覚えている。

正常に起動しなかった時の画面


具体的には『はぐれメタル、キラーマシン2、ランプの魔王』という仲間になる確率1/256の仲間モンスターを揃えて「よし!これからレベルを上げて育てよう!」というタイミングで冒険の書が消えたので、絶望した。

特に確率1/256で出現してもすぐに逃げるために倒すのが困難な「はぐれメタル」を10時間以上かけてやっと仲間にした直後だったので、そのタイミングに冒険の書が消えた事実が受け入れられず、信じられず、腹が立って、悲しくて許せなかった。

怒りのイメージ

その怒りと悲しさのあまりドラクエ6が一気に嫌いになって、その後2回ほど最初から遊んでクリアしたけど、二度とやり込むことはなかった。


今となってはROMカセットのゲーム機で接触不良が起きるとセーブが消えるというのは仕様上の問題なので「仕方がない」と思えるけれど、子どもの僕はそんな物わかりが良いわけがない。

スーファミソフトの差し込み部分



余談だけど、ドラクエ6発売当時の僕はカセットの端子の綿棒で磨いて汚れを取ると接触不良が起きにくいということは知らなかった。そこまでの知識を得て、ケアができるようになるのは、もう数年後だったのが悔やまれる...。

そして、同じ冒険の書が消えたとしても、僕がある程度やり込んで満足した後ならば、消えた時はショックでもここまでの無念や後悔の気持ちは残らなかったと思う。

子どものころの僕にとってのゲームのやり込みは単なる時間をかけただけではなくて、そこには夢や希望などの色んな思いがこもっていたような気がする。

冒険の書が消えた経験がどれだけ僕の心の傷になっていたかというと、今回の感想記事を書くまでドラクエ6が好きだったというのを忘れていたぐらい深いものだった。

スーファミ版と他バージョンとの比較

ドラクエ6にはスーファミ版以外にも「ニンテンドーDS版」と「スマホ版(iOS版/Android版)」が存在しているので、ここではそれぞれの違いを比較しています。

スーパーファミコン版
1995年12月9日発売

主な特徴
  • オリジナルのドラゴンクエスト6、全てのバージョンの原作となっている
  • 全てのグラフィックが2Dのドット絵で表現されている
  • 特定のモンスターを仲間にすることができる(仲間モンスターシステムがある)


ニンテンドーDS版
2010年1月28日発売

主な特徴
  • ドラクエ6の初のリメイク作品
  • グラフィックが「キャラ2D+マップ3D」というドラクエ7風の表現となっている
  • DS版ドラクエ4や5と共通の2画面に特化したUIが採用されている
  • 戦闘中の仲間の顔表示やアイテムのグラフィック追加などビジュアル面が強化された
  • 戦闘中のモンスターが常に動くようになった
  • 2つの世界をルーラで移動できるようになった
  • 街やダンジョンやフィールドで仲間と会話できるようになった
  • ミニゲーム「スライムカーリング」が追加された
  • DSのすれ違い通信を使った「夢告白」が追加された
  • 仲間モンスターシステムが廃止になった
  • 「おもいだす」などの会話記録システムが廃止になった

その他
  • ニンテンドーDSシリーズ本体とニンテンドー3DSシリーズ本体で遊ぶことができる


スマホ版(iOS版/Android版)
2015年6月11日発売

主な特徴
  • ニンテンドーDS版の移植
  • スマホの高解像度液晶にに対応しているのでグラフィックがクッキリ
  • 縦画面&スマホのタッチパネルで操作する
  • 音楽のアレンジが変わっている
  • DS版の「夢告白」がスマホ版では「夢のカケラ」に変更されている
  • 「クラウド同期」を使って複数端末で冒険の書を共有できる

その他
  • iPhone/iPadは「iOS11.0以上」、Androidは「Android5.0以上」の機種に対応している
  • iPadやAndroidタブレット、Amazon Fireタブレットなどの大画面でも遊ぶことができる

ドラゴンクエスト6の目的別オススメバージョン

オリジナルのドラクエ6が遊びたい
→スーファミ版

ゲーム機で快適に遊びたい
→DS版

気軽に遊びたい
→既に持っているスマホで遊べるスマホ版

スーファミ版はオリジナルのドラクエ6で全編が「ドラクエ最高峰の2Dドット絵グラフィック」で作られているのが最大の特徴。ドット絵が好きという人は今遊んでも満足できる出来。グラフィック以外にも音楽やイベント時の演出面もスーファミ版が一番クオリティが高い!さらに他のバージョンでは廃止になった「仲間モンスターシステム」が搭載されているのも嬉しいポイント。唯一テレビでコントローラーを使って遊べるバージョンでもある。

オリジナルを遊びたいのならばスーファミ版!



ニンテンドーDS版は全編作り直されたリメイク作品で、グラフィックが「キャラ2D+マップ3D」というドラクエ7風になって街やダンジョンが立体的になった。スーファミ版よりも仲間の顔表示やアイテムのグラフィック追加などビジュアル面が強化されて、便利で遊びやすくなった!

ゲーム機で快適に遊びたいのならばDS版!



スマホ版はゲーム内容はDS版とほとんど同じ。手持ちのスマホやタブレットで遊べるので、2025年現在一番気軽に遊べるバージョン。スーファミ版やDS版のように「ゲーム機を用意する必要がない」のはありがたい。ただしタッチパネル操作がコントローラーと比較すると快適ではない。

細かいことを気にせずに気軽に遊びたいのならばスマホ版!





ネットでのドラゴンクエスト6(スーファミ)の中古価格

ここではドラゴンクエスト6(スーファミ)の箱と説明書付きの中古とソフトのみの中古のネットでの価格を調べています。(中古価格は2025.8.20時点のもの)

中古価格は常に変動しているので、ここでの調査結果はあくまで参考程度にご覧ください。

ドラゴンクエスト6(スーファミ)のネットでの中古価格

箱説明書付き

駿河屋 510円
ブックオフ公式オンラインストア 1,210円
Amazon 1,548円
メルカリ 1,020円
ヤフオク 1,100円

価格:510円~1,548円


ソフトのみ

駿河屋 390円(説明書欠け)
Amazon 345円
メルカリ 398円
ヤフオク 150円

価格:150円~398円


※価格調査日(2025.8.20)
※駿河屋、Amazon、メルカリ、ヤフオクは最低価格

駿河屋は箱と説明書付き(510円)/説明書欠け(390円)が最安値で両方とも1,000円を切る安さだった。

ドラクエ6(スーファミ)の中古価格(駿河屋.jp)
引用元:駿河屋.JP

駿河屋は欠品表示がないものは箱と説明書付きだと思われるけど、わかりにくいので購入する時は「箱と説明書の有無」を確認した方が良いと思う。ちなみにソフトのみよりも説明書欠けのものが駿河屋では最安値だった。

駿河屋.jpの商品と駿河屋の実店舗が出品している商品では送料が違うので注意。



ブックオフ公式オンラインストアは箱と説明書付き(1,210円)のみが販売されていた。

スーファミ版ドラクエ6中古価格(ブックオフ公式オンラインストア)
引用元:ブックオフ公式オンラインストア

ブックオフ公式オンラインストアは商品の状態がわからないという欠点があるけれど、ドラクエ6の箱と説明書付きで1,210円だったら仮に状態が悪くても妥当な値段だとは思う。ちなみに店舗受取を利用すれば送料は無料になる。



Amazonのマーケットプレイスは箱と説明書付き(1,548円)/ソフトのみ(345円)が最安値だった。

Amazonのマーケットプレイスは送料込みと送料別の商品が混在しているので注意。



メルカリは箱と説明書付き(1,020円)/ソフトのみ(398円)だった。

フリマサイトのイメージ

メルカリはお店と違い個人間取引なので不安要素もあるけれど、送料込みなので安く購入できるのは嬉しい。



ヤフオクは箱と説明書付き(1,100円)/ソフトのみ(150円)だった。ちなみにこれは即決価格で出品されている商品の値段。

オークションのイメージ

ヤフオクも個人間取引ではあるけど、出品者は業者みたいな人が多い気がする。ここも送料無料と送料別が混在しているので注意。



まとめるとドラゴンクエスト6(スーファミ)のネットでの中古価格は箱と説明書付きが「510円~1,548円」、ソフトのみが「150円~398円」と状態に関わらず割と安く購入できることがわかった。

ドラクエ6は1995年の発売当時に300万本以上売れて出回っている数が多いとはいえ、レトロゲームが高騰している現代にここまで安く購入できることに驚いた。

ドラクエの中ではPS1のドラクエ7の次に安く購入できるドラクエだと思う。

今からドラクエ6(スーファミ)を購入する人はそこまで高くないので、箱と説明書付きの中古を購入してドラクエ6本編だけではなくて箱と説明書から当時の空気や雰囲気も味わうとさらに満足できるはず。


ちなみに以前スーファミソフトは動作未確認のジャンク品でも問題なかったけれど、最近は動作しない個体が出始めているので、ドラクエ6(スーファミ)を中古で購入する時は必ず動作確認済みのものを選びたい。

さらに発売から30年が経過しているために「バッテリーバックアップの電池(これが切れているセーブができない)」が切れている個体もあるので、バッテリーバックアップの電池交換済みというものを選ぶと安心して遊ぶことができる。

スーファミソフトのバッテリーバックアップの電池


近くのお店でドラクエ6を購入した話

僕はこの記事を書いていた2025年6月某日に地元の中古ショップで偶然「ドラクエ6(スーファミ)の箱と説明書付きの中古」を980円で発見していた!

その中古ショップはSwitchやPS5など最新ゲームメインで扱っているお店なので、まさか箱と説明書付きのスーファミソフトが中古で売っているとは思わなかった。しかもそれが偶然ドラクエ6とは!僕はオカルト的なことはあまり信じないけど(好きではある)「これは何かの引き寄せでは...?」と考えずにはいられなかった。

そんな偶然の出会いが嬉しかったのと箱と説明書付きの割には安く状態も良いので、少し迷った末に購入してしまった。

僕は既に1995年の発売日に新品で購入したものと中古のカセットのみで購入したもの2本のドラクエ6を持っていたので、今回購入したものが3本目ということになる。同じゲームを3本も持っているのは一般的には変な人かもしれない。でも、好きなので仕方がない!

3本持っているスーファミ版ドラクエ6


というわけで、ここではこの時に購入した箱と説明書付きのドラクエ6を軽く紹介する。

箱は上下側面と右側面&裏面に軽いつぶれがある以外は色あせもなくて30年前のものと思えないぐらいキレイ。

最近購入したスーファミ版ドラクエ6の箱の表面

表面(イラストの部分)はツルツルして新品みたいにキレイだったのが購入の決め手にもなった。

説明書は少しシワと経年劣化か日焼けの色あせがある以外はページにも破れがないので、それなりに状態が良い。

透明の内箱とドラクエ6のソフトと説明書

ちなみに新品時のドラクエ6は説明書以外にも「白紙の地図とアンケートはがきとチラシとACアダプターの注意書きの紙」が入っていたと記憶しているけれど、残念ながらそれらは欠品していた。

透明のプラの内箱と状態が最も気になるドラクエ6のROMカセットはどちらもキレイだった!

特にROMカセットは新品と言われても騙されそうなぐらい使用感も汚れも日焼けもなくて驚いた。おそらく発売時に少し遊んだあとはずっと保管されていたものなのかも?

そして地味だけど透明のプラの内箱が透き通った透明を維持していたのにもビックリ!自分で保管していたり、中古を購入するとわかるけど、この内箱は経年劣化で高確率で黄ばんでしまうからね...。

箱も日焼けしていないし、中の内箱もキレイなことを考えると前の持ち主は売るまでドラクエ6を日差しが入らない暗い場所に保管していた可能性がありそう。

ドラゴンクエスト6(スーファミ)の情報まとめ


ドラゴンクエスト6(スーファミ)のまとめ
「最初に発売されたドラクエ6。シリーズの完成形である美しい2Dのドット絵グラフィックが味わえる!中古価格が安くてお手頃」
機種:スーパーファミコン

発売元:エニックス(現スクウェア・エニックス)

発売日:1995年年12月9日

メディア:ROMカセット(32Mbit)

その他:スーファミ本体一式(コントローラー、ACアダプター、映像ケーブル)が必要

購入価格の目安:中古150円~1,548円(調査日2025.8.20)


特徴
  • 最初に発売されたオリジナルのドラクエ6
  • グラフィックが全て2Dのドット絵
  • モンスター仲間システムがある
  • 中古価格が安い
  • 30年前のゲームなのでバッテリーバックアップの電池切れの恐れあり
  • レトロフリーク(互換機)で高画質化して遊ぶことができる

『ドラクエ6』を遊ぶために『スーファミ本体』を中古で購入する場合はAmazonなどで売られている動作確認されているスーファミ本体、コントローラー、ACアダプタ、映像ケーブルの一式がセットになったものがオススメ。理由は別々に購入するのは大変だから。

スーファミを接続するテレビやモニターは画面比率4:3(ノーマルやスタンダードと表記されている場合もある)に切り替えられるものの方が良い。

スーファミの映像ケーブルを接続する赤白黄の端子がないテレビやモニターに接続したい場合は『RCA to HDMIコンバーター』を使って接続するのがオススメ。ただし、この方法は映せるだけで画質は良くないので注意。

【レビュー】RCA to HDMI変換コンバーター【レトロゲームに最適】 | ひきこもりの生きる道

【レビュー】RCA to HDMI変換コンバーター【レトロゲームに最適】 | ひきこもりの生きる道

レトロゲームをHDMIしかないテレビで遊びたい!そのために「RCA to HDMI変換コンバーター」という商品を買って試してみました。徹底レビュー



ちなみにスーファミではなくて、『レトロフリーク』という互換機で遊べば「HDMI出力で高画質化&インストールして遊べばセーブが消えない」という利点がある。

レトロフリークの箱

ドラクエ6もレトロフリークで遊ぶと今の液晶テレビに映してもドット絵がハッキリクッキリする!

レトロフリークは20,000~22,000円ほどするけれど、2025年現在ファミコン、スーファミ、GBなどのゲームを遊ぶ人には強い味方なので、レトロゲーム好きならば購入しても損はないハード。

ただし、あくまで互換機なので実機と比較して異なる動作やフリーズ、コントローラーの入力遅延などが起きる可能性はある。




まとめ

今回は1995年発売のドラゴンクエスト6(スーファミ)についての記事を書いてみました。

今回の記事まとめ
  • ドラクエ6はシリーズの完成形
  • シリーズの集大成だけど色んな要素を詰め込みすぎ
  • 特技の本格導入がターニングポイントになった
  • 2Dのドット絵で作られた最後のドラクエ本編
  • 1,500円ほどで箱と説明書付きの中古が購入できる
ドラクエ6はグラフィックと音楽が当時の最高水準に達しただけでなく「モンスターが動く」「ふくろ(持ち歩ける預かり所)」「扉が自動で開く」などその後シリーズでも当たり前になった要素が初登場した作品だったので、今振り返るとドラクエシリーズのひとつの完成形でした。

さらに完成形であると同時に「わくわくするストーリー」「職業・転職システム」「個性的な仲間たち」「仲間モンスターシステム」などのドラクエ1~5までの要素が全て入っているシリーズの集大成でもあったと思います。

ただ、そのせいで詰め込みすぎでまとまりがない感じもありますが、それがドラクエ6らしさとも言えるかもしれません。

そして6は「特技」が本格導入された初めての作品でもあったので、戦闘の様子がそれまでとは変わりシリーズのターニングポイントにもなっています。

今ドラクエ6を遊ぶのならばリメイク作品のDS版やスマホ版の方が手軽で遊びやすくなっているけれど、スーファミ版は「最後の2Dのドット絵が作られたドラクエ(リメイクや外伝作品を除く)」ということもあるので、個人的にはスーファミ版を遊んで欲しいと思っています。

スーファミ本体さえ持っていれば、ドラクエ6は中古を安く購入して遊ぶことができるのでオススメです。

ドラクエ6を差し込んだスーファミ本体


余談ですが、今回僕がこの記事を書いていてあらためて思ったのは「自分はこんなにドラクエ6が好きだったのか!」という驚きでした。

そしてこの記事を丁寧に書きすぎて、4月下旬(2025年)から書き始めて完成したのが11月中旬というのにも時間がかかりすぎて笑ってしまった。


今回も最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!


このページで利用している株式会社スクウェア・エニックスを代表とする共同著作者が権利を所有する画像の転載・配布は禁止いたします。
© 1995 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/HEART BEAT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
新しい投稿はありません 前の投稿